
議事録第165国会 参議院 財政金融委員会 第5号 平成18年11月30日(木曜日)本日の会議に付した案件
○委員長(家西悟君)関税暫定措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言を願います。 ■野上浩太郎自由民主党の野上浩太郎でございます。よろしくお願いいたします。 関税暫定措置法の一部を改正する法律案でございますが、このトップバッターで質問をさせていただきたいと思いますが、その前に、まず先般来議論となっております平成十八年度の補正予算の編成方針について、まずお伺いしたいというふうに思います。 自民党及び公明党、与党は先般、この方針につきまして、財政健全化路線を堅持する中で、例えば災害対策ですとかいじめ問題、学校の耐震化への対応ですとか障害者自立支援法の円滑な運用への措置、そして地域の活性化への対応と、こういうところに留意をすべき旨を決定をいたしましたが、財務省といたしまして、どのような方針で臨んでいくのか、財務大臣に御所見をお伺いしたいと思います。 ○国務大臣(尾身幸次君)十八年度の補正予算につきましては、先般、総理からの御指示を踏まえまして、国民の安全、安心の観点から災害対策等の必要な経費に限定して対応することとして、できるだけ公債減額を行うとともに、平成十七年度決算剰余金九千九億円の全額を国債整理基金特別会計に繰り入れることとしておりまして、財政健全化路線を堅持したいと考えております。 与党の方からは、今、野上委員から御紹介がありましたように、先週末に官房長官に対しまして十八年度補正予算についての申入れが行われ、その中で安全、安心にかかわる災害対策、いじめや学校の耐震化という緊急性を要する社会問題、合併補助金に留意するように要請があったところでございます。 財務省といたしましては、先ほど申し上げました国民の安心、安全の観点からの災害対策等の必要な経費に限定して対応するという方針の下、これらについてもしっかりと検討してまいりたいと考えております。 ■野上浩太郎ありがとうございます。安倍政権の最初の補正予算でございますので、財政健全化路線の堅持とともに、やっぱり成長戦略、またこれに資する緊急の対応につきましても、是非御検討をお願いしたいというふうに思います。 次に、先般、十八日、十九日にオーストラリアのメルボルンで開かれました二十か国財務相・中央銀行総裁会議、G20ですね、これについてお伺いしたいというふうに思うんですが、まずもって、尾身大臣には大変強行スケジュールの中、ハードスケジュールの中、お疲れさまでございました。これ、「繁栄の構築と維持」ということをテーマに開催をされたというふうにお聞きをしておりますが、WTOですとか、あるいは北朝鮮の問題についてもいろいろ言及があったというふうにお伺いしております。どのような成果があったかお伺いをしたいというふうに思います。 ○国務大臣(尾身幸次君)先般のG20の会合はオーストラリアのメルボルンで開かれまして、私は財務大臣就任以後、初めてのいわゆる国際会議でございました。そこでは新興市場諸国を始めといたしまして世界経済の順調な拡大が見込まれる中に、北朝鮮問題等の安全保障上の問題、世界の経済、貿易の拡大の問題、資源エネルギー市場の動向、ブレトンウッズ体制の進展の問題などなどの共通の諸課題に対しまして各国間でいろんな、いかなる協力が可能かというような点につきまして忌憚のない意見交換ができ、有意義だったと考えております。 WTOにつきましては、世界経済の安定的成長には開かれた貿易が重要であり、貿易・投資に対する保護主義を危惧することで認識が一致し、WTO交渉の早期再開及び野心的な成果の達成を慫慂する旨、共同声明に盛り込まれたところでございます。 北朝鮮の核実験につきましては、私から、これはアジアのみならず人類全体にかかわる極めて重要な問題であり、あらゆる機会をとらえて国際社会の断固たる意思を表明すべきであると発言をいたしまして、各国からこれに賛成する意見が相次いだわけであります。これを受けまして、G20の議長でありますオーストラリアのコステロ財務大臣から、記者会見において、北朝鮮の行為を各国一致して非難した旨の紹介がされました。今後も、あらゆる機会をとらえて国際社会に向けてこの問題についての発信をしてまいりたいと考えている次第でございます。 また、この機会に、各国の財務大臣や中央銀行総裁、全部合わせて十五人の方とバイの会談をいたしまして、貿易・投資やあるいは北朝鮮に関する問題などなど、様々な課題について意見交換をさせていただきました。私といたしましては、就任以来初めての国際会議でございましたが、大変大きな成果があったと考えております。 ■野上浩太郎本当に初の国際会議ということで大きな成果だったというふうに思いますが。 次に、いよいよEPAの話にちょっと入っていきたいと思うんですが、私自身、先般の九月末まで財務大臣政務官を務めさせていただきまして、様々な業務を務めさせていただいたんですが、税関につきましては、これはやっぱり国際貿易の最前線でありますし、あるいは水際の取締りの現場であるという点で大変大きな問題意識を持っておりました。そして、函館ですとか小樽ですとか横浜ですとか、全国の税関を実査をさせていただきました。こういう経験を含めまして、財務省の執務に従事をしたこういう経験も含めて、自分なりに考えたことも含めて、この法案について、あるいはこのEPA、そしてこの税関行政等々の論点についてお聞きをしてまいりたいというふうに思っております。 まず、EPAについてでありますが、先ほどWTOの話が、言及があったんですけども、いわゆるWTOとこのEPAの論点につきましては、これはもう重層的に、あるいは車の両輪としてやっていくんだと、これはもう政府の方針でありますし、様々な委員会で御答弁があって、まあ私もそのとおりだというふうに思うんですが、一方のアジアの地域をちょっとこう、ここに焦点を当てましたときに、これはもう少しやっぱり国家戦略的な対応というものが必要なんじゃないかなというふうに感じております。 アジアでは、御案内のとおり二〇〇四年には中国からASEANプラス3の枠組みが提唱されていると。日本からもASEANプラス6が提案されておりますし、日本とASEANとのEPAあるいはこの二国間EPAもいろいろ進んでおります。そういう中で、先般APEC首脳会議でアメリカから、要はAPEC全域での、地域でのEPA構想というものも提案をされたわけでございます。本当にこのアジアのところだけ見てもいろんな枠組みが入り交じっていると。これは首脳間ではスパゲッティボールというふうに言われているそうでございますが、このようないろんな枠組みが入り交じっている中で米国がこういう提案をされたということ、まずこのことに対する評価と、そしてやっぱりこのアジアを見据えたときにどういうふうな国家戦略でやっていくのか、その基本方針も併せてお伺いをしたいというふうに思います。 ○国務大臣(尾身幸次君)先般のAPECの首脳会合におきまして長期展望としてのアジア太平洋自由貿易圏という構想も含めまして、地域経済の統合をいかにして促進できるか、そういう問題について今後更なる研究を実施して、二〇〇七年秋にオーストラリアで開催をされる予定のAPECの首脳会合に報告するということで合意をしております。私どもとしては、この構想を前向きに検討することは有意義なことであると考えている次第でございます。 今後、アジアにおける国際貿易戦略の構築に当たりましては、アジア諸国の成長や活力を日本に取り込む、そして日本経済の成長につなげていくという点と、日本としてもアジア諸国の経済発展に貢献していくという視点が重要でございまして、アジア地域におけるEPAの積極的な推進はこのための有効な手段であると考えております。 こういう考え方の下に、財務省といたしましては、現在、アジア諸国を中心としてEPA交渉に取り組んできているところでありまして、目下のEPA交渉に全力を傾注していく所存でございます。 他方、アジア経済が世界経済の中でウエートを高める中において、アジアにおいては、今後、FTAAPに加えて、我が国より提案をいたしましたASEANプラス6EPA構想等、地域ワイドでの経済連携に関し様々な構想が提案されているわけでございます。これらにつきましては、中長期的な検討課題として財務省としても積極的に議論に参加してまいりたいと考えております。 ■野上浩太郎ありがとうございます。 基本方針、そのとおりだというふうに思いますが、もうちょっと突っ込んで言いますと、ASEAN側は多分ASEAN全体のEPAと日本とのEPAというものを重視しています。恐らく中国はそこをうまく利用して組み立てておるという現状であると思いますので、日本も、これは別個のEPAの推進は大事でございますが、このASEAN全体とのEPAの推進というものを重層的にうまく使い分けていくというような、こういう戦略、こういうことも是非重視をしていっていただきたいというふうに思っております。 そういうような中で、今回のフィリピンとの経済連携協定でありますが、我が国にとりまして四番目の締結となる本協定でございます。まずは、その本協定の意義と特徴ですね、そして併せて、ちょっと時間の関係で申し訳ないんですが、その貿易や投資拡大の具体的な成果目標についても併せてお伺いしたいというふうに思います。 ○副大臣(富田茂之君)今回の協定は、日本とフィリピンとの間での物品の関税削減、撤廃やサービス貿易の自由化に加え、投資、知的財産、競争政策、税関手続、ビジネス環境整備、人の移動、協力等、幅広い分野を対象とする包括的な経済連携を推進するための枠組みを規定しております。 特に人の移動に関しましては、我が国のEPAとしては、初めて日本の国家資格取得を目的としたフィリピン人看護師、介護福祉士候補者受入れのための仕組みを規定しております。 フィリピンにとりまして、日本は第三位の輸出相手国、第一位の輸入相手国であり、日本にとりましても、フィリピンは第十四位の輸出相手国、十六位の輸入相手国でありますが、今回の協定によりまして、経済活動を行う上での安定性及び予見可能性が高まり、貿易・投資を中心に日本・フィリピン間の経済関係が一層強化されるものと考えております。また、今回の協定によりまして、日本と他のアジア諸国等とのEPA交渉が更に促進されるとの効果も期待されるというふうに認識しております。 ○政府参考人(青山幸恭君)少し補足させていただきます。 日本からフィリピンへの輸出額でございますが、二〇〇五年ベースでいいますと九千九百九十六億円でございます。現在、その約六割が無税であると推定されますが、本協定によりまして十年以内に九七%が無税となるということで、輸出条件が改善し、輸出の拡大が期待されるということでございます。 今副大臣からもお話ございましたように、投資の保護あるいは反競争的行為への対処、あるいは苦情窓口の設置等によりまして、投資環境の改善ということによりまして、企業収益の向上を通じました我が国経済の活性化も期待されるというところでございます。 以上でございます。 ■野上浩太郎お話が今ございましたとおり、これは人の移動を含むこれは初めてのEPAであるということでありますので、これは日本の労働市場ですとか医療の質にこれ悪影響が及ばないようにしなければなりませんし、当然、農業に対しても、今改革の途中でございますから、これにも悪影響及ばないように配慮していかなきゃならない。具体的な貿易の成果を着実に上げる中で、やっぱり国、国益全体に資する運用をしていかなければなりません。 そして、現在、大切なのは、このフィリピンのEPAの円滑な実施を含めて、いわゆるアジアワイドで貿易円滑化を考えるということだというふうに思うんですね。安倍政権はその重要課題の一つとしてアジア・ゲートウエー構想というものを提唱をいたしておりますし、一方、地方でもいろんな取組があって、私の地元の富山県なんかは環日本海構想という、こういう構想を重要な構想として取り上げております。 先般、アジアにおいてシームレスな物流圏の構築ということで、国際物流競争力パートナーシップ会議と、これが官民で立ち上げられておりますが、是非財務省もこの会議に積極的に参加をして、特に税関においては、やっぱりこれアジア各国の通関手続の電子化ですとかあるいは標準化についてしっかりと検討を進めると。次世代シングルウインドーの話も今着実に進んでいるというふうに思いますけれども、こういう取組も含めて、このアジアのシームレスな物流圏の構築に向けての方針等々についてお伺いしたいというふうに思います。 ○国務大臣(尾身幸次君)現在、利用者の利便性が高い次世代シングルウインドーの構築を行うなど、通関手続を含めた輸出入・港湾手続の電子化、標準化に積極的に取り組んでいるところでございます。また、我が国の国際競争力を強化するという観点から、空港とか港湾の二十四時間体制の確立など、空港、港湾の機能強化を早急に進めていく必要があるというふうに考えております。 こうしたことから、御指摘の国際物流競争力パートナーシップ会合等も通じまして、国際物流に関する多岐にわたる問題を総合的、機動的に解決するために官民挙げて今後とも努力してまいりたいと考えております。 ■野上浩太郎ありがとうございます。是非積極的な取組をお願いしたいと思うんですが、実はこのシステムの構築ということでいろんな現場の話を聞いておりますと、大企業は技術的にもコスト的にも非常に付いてきておるところあるんですけれども、中小企業なかなかこれ付いてこれないというところもございますので、こういうところへの対応も併せて御検討をいただければというふうに思っております。 次に、ちょっと話題が変わりまして、北朝鮮関連でちょっとお伺いしたいというふうに思います。 政府は、十月十四日から輸入の全面禁止措置を実施をいたしております。税関、その措置の当然最前線でありますので、ここでの対応がその措置の実効性につながっていくということであります。その中で大きな課題は中国などを経由した迂回輸入についての取組でございますが、この迂回輸入について税関はどういう取組をしているか、お聞きをしたいと思います。 ○副大臣(富田茂之君)十月十四日から実施されました北朝鮮に対する輸入禁止措置を受けまして、税関におきましては、迂回輸入を防止する観点から、中国等周辺諸国からの輸入申告があった場合には、北朝鮮からの主要な輸入品でありました水産物等のすべてにつきまして原産地証明書の提出を求めることとしたところであります。この措置につきましては、中国の税関当局及び原産地証明書の発給機関等に対し連絡を行い協力を得ているところであります。 また、過去の北朝鮮からの輸入実績等を踏まえまして、北朝鮮からの輸入が多かった品目全体につきまして、関係書類に基づく慎重な審査並びに貨物及びそのこん包材等に付された表記の確認、ハングル文字がないか等ですね、貨物の原産地を一層厳正に確認することとしたところであります。 いずれにしましても、経済産業省等の関係省庁と緊密な連携を図りつつ、周辺諸国からの輸入貨物に対する厳正な審査、検査を実施し、今般の措置の実効性の確保に努めてまいりたいと決意しております。 ■野上浩太郎そしてもう一つ、水際での取締りのいわゆる実効性を高めるために、これは法的対応というものも一つ論点だろうというふうに思っております。実は、現行の関税法のこの罰則体系というのは昭和二十九年の体系を今もって維持しているということでありますが、その当時からこれ北朝鮮の問題を始め情勢は大きく変化をしてきておりますので、そういう中でこの関税法の罰則水準を見直して強化をしていくというようなことも検討していいのではないかというふうに思うんですが、御見解をお聞きします。○政府参考人(青山幸恭君)御指摘の点でございますが、関税法の罰則体系につきましては、現行関税法が制定されましたのは昭和二十九年でございます。その後、平成六年に物価上昇等に伴います罰金刑の上限の引上げが行われておるわけでございますが、それ以外大きな見直しは行われていないということで、懲役刑の上限などは基本的に昭和二十九年当時の体系を維持しているというところでございます。 御指摘のとおり、その後五十年の間でございますが、社会犯罪情勢は大幅に変化しているわけでございますし、財務省におきましては、関税法の犯則調査・罰則等の制度の在り方につきまして幅広く議論するために、関税・外国為替等審議会の関税分科会の企画部会の下に、専門委員として刑法等の、刑法あるいは租税法もそうなんでございますが、に関します学識経験者、さらには実務家を迎えまして、犯則調査・罰則等のあり方に関するワーキンググループというものを設置しているところでございます。 御指摘の関税法の罰則の強化につきましては、当該ワーキンググループの会合におきまして、十九年度関税改正に向けて幅広く検討すべき事項の一つといたしまして整理をしている段階でございまして、また御指摘のような北朝鮮対策等に係りますような厳格な法執行のための対応につきましても、この検討の際には視点の一つに含まれているわけでございます。 罰則の見直しの要否も含めまして、個々の項目の具体的な内容につきましては引き続き検討を行っているわけでございますが、検討の結果、また改正の必要があれば、来年度の制度改正の中に盛り込んでいきたいなというふうに考えてございます。 ■野上浩太郎是非そういう方向で検討を進めていただきたいというふうに思っております。 次に、税関における人員の確保ですとか人材の育成、人についてちょっとお聞きをしたいと思うんですが、私自身今いろんな、先ほど全国の税関を回ってまいったという話をいたしましたけれども、感じましたのは、やっぱりいろんな水際の取締り等々をやるときに、やっぱり非常に、何というか、経験に裏打ちされた目利きの部分ですとか、あるいは本当にもう地道な粘り強い対応とか、あるいは、例えばITでいろんなものが入ってきてこれ監視をするということをやっているんですけれども、それもそれで大事なんですが、実は人対人の、フェース・ツー・フェースのその人的な情報収集とか、こういうことが非常にそういう取締りに直結をしている部分があるんですね。 やっぱりそういうことを考えると、この税関における人員の確保ですとか人材の育成というのは、これは非常にまあ光が当たっていない部分であるんですが、日本の税関行政を考える上で大変重要な部分だというふうに感じたんですが、ここの部分についてどのような見解をお持ちか、お聞きをしたいと思います。 ○副大臣(富田茂之君)野上委員から大変大事な御指摘をいただきまして、ありがとうございます。 経済連携協定の締結推進に伴います原産地証明事務の増大や、増加する社会悪物品、また知的財産侵害物品等の取締りに適切に対応するため、税関におきましては業務運営の効率化に努めるとともに、定員の確保や人材育成に努めてきたところでございます。 具体的には、平成十八年度の税関定員につきまして二百二十人の新規増員を確保したところであり、また原産地規則や知的財産に関する専門研修を実施するなど、税関業務の各分野におけるより高度な専門性を有する人材の育成に努めてきたところであります。 今後とも、極めて厳しい行財政事情の下で業務運営のより一層の効率化を図った上で、所要の定員の確保や人材の育成に努めてまいりたいと思っております。 ■野上浩太郎是非、私一緒に、外国船の中に入って一緒に検査もさせていただいたんですけれども、非常にモチベーションも高いし、これ本当に目利きの部分が重要でございますから、そういう訓練等々も含めて是非お願いをしたいというふうに思っています。 そして、同時に、先ほどはIT等の検査機器の話もいたしましたが、横浜へ行ったときに、要はコンテナごと全部機器に通して、今までは一つ一つ開扉をして調べるというのが主流の中で、もうコンテナごと全部入れて、それで検査するというような機器ですね、ああいうものも非常に有効だと思うんですね。 ああいうものも含めて、やっぱりこれは膨大な検査をしていかなきゃならない中で、IT機器の充実というのも重要だと思いますが、どのような対応を取るのか、お伺いしたいと思います。 ○政府参考人(青山幸恭君)御指摘の点でございます税関におきましては、不正薬物、銃砲等のいわゆる社会悪物品あるいは知的財産の侵害物品、さらには爆発物、大量破壊兵器等のテロ関連物質等の水際での取締りと、これを限られた人員で効果的、効率的に実施するために、エックス線の検査装置、あるいは麻薬探知犬、あるいは不正薬物、爆発物の探知装置等の検査機器の配備を計画的に行っております。大型エックス線につきましては十六式ございます。麻薬犬につきましては、今稼働しているのが百十五頭ございます。 これらを含めまして、今後の税関におきます検査機器の在り方の検討ということをやるべく、検査機器に関する懇話会というのを設置いたしました。今年の六月でございますが、においの微粒子を分析いたしますバイオセンサーとか、あるいは物質を透過します能力を有しますテラヘルツ波等の先端技術の活用はどうかということで報告書をいただきました。 これらを踏まえまして、こういう先端技術につきましても私ども調査研究いたしますとともに、探知技術の研究開発の動向、あるいは開発機器の性能等に係ります情報を収集しまして、更に有効な検査機器の導入を図っていきたいと、かように考えております。 ■野上浩太郎もう時間でありますので終わりたいと思いますが、是非、この税関というのは本当にもう水際取締りあるいは国際貿易の最前線でございますので、この今申し上げた様々な論点につきましてもしっかりとした対応をしていただきますことをお願い申し上げまして、質問を終わらせていただきたいと思います。 ありがとうございました。
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