国会発言録Minutes
野上浩太郎オフィシャルサイト
第179国会 参議院 文教科学委員会19号
委員長(野上浩太郎君)
ただいまから文教科学委員会を開会いたします。
議事に先立ちまして、一言御挨拶を申し上げます。
去る十月二十日の本会議におきまして文教科学委員長に選任されました野上浩太郎でございます。
委員各位の御支援、御協力を賜りまして、公正かつ円満な委員会運営に努めてまいりたいと存じますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。(拍手)
委員長(野上浩太郎君)
委員の異動について御報告いたします。
去る二十日までに、江口克彦君及び二之湯智君が委員を辞任され、その補欠として柴田巧君及び私、野上浩太郎が選任されました。
委員長(野上浩太郎君)
国政調査に関する件についてお諮りいたします。
本委員会は、今期国会におきましても、教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長(野上浩太郎君)
御異議ないと認め、さよう決定いたします。
委員長(野上浩太郎君)
この際、中川文部科学大臣、奥村文部科学副大臣、森文部科学副大臣、神本文部科学大臣政務官及び城井文部科学大臣政務官から発言を求められておりますので、順次これを許します。中川文部科学大臣。
国務大臣(中川正春君)
おはようございます。
この度、野田内閣において文部科学大臣を拝命をいたしました中川正春でございます。改めてよろしくお願いを申し上げます。
挨拶に先立ちまして、一昨日、トルコにおいて発生した地震により亡くなられた方々に哀悼の意を表しますとともに、被害に遭われた多くの方々に心からお見舞いを申し上げたいというふうに思います。
さて、第百七十九回国会において各般の課題を御審議いただくに当たり、一言御挨拶を申し上げます。
初めに、東日本大震災、そしてその後も相次いだ集中豪雨や台風の災害によって亡くなられた方々の御冥福をお祈りをいたします。また、被害に遭われ、不自由な暮らしを余儀なくされている被災者の方々に改めてお見舞いを申し上げます。
我が国を取り巻く環境は、ますます厳しさを増しつつあります。グローバル化や知識基盤社会の到来、少子高齢化の進展等、世の中が大きく変化しつつある中、我が国が抱えてきた諸課題は残されたまま、大震災や東京電力福島第一原子力発電所の事故により生じた課題が重くのしかかっております。文部科学大臣として、まずは内閣の最優先課題である大震災からの復旧復興に全力で取り組みます。特に放射線から国民を守るという観点に立ち、安全、安心のための取組に力を注いでまいります。そして、我が国を新たな成長のステージへと導き、元気な日本の復活、これを実現すべく、未来への先行投資である文部科学行政の充実に全力を尽くす所存です。
大震災から七か月以上が経過をいたしました。多くの命と穏やかな故郷での暮らしを奪った大震災のつめ跡は、いまだ深く刻まれたままであります。そして、大震災と原子力発電所の事故は、被災地のみならず、日本全国に甚大な影響を与えています。まずは、この大震災及び事故からの復旧復興に全力を尽くしてまいります。
具体的には、チルドレンファーストの理念を踏まえて、学校の施設設備の復旧を始め、学びの場の確保に努めます。学校は地域コミュニティーの拠点です。最初に学校を復興することにより、分散避難している住民が学校の周辺に戻ることが可能になり、地域コミュニティーの復活や被災地全体の復興の牽引力になると考えています。このため、財政支援方策を明らかにしつつ、学校からのまちづくりや学びを通じた地域コミュニティーの再生の取組を支援してまいります。あわせて、被災した児童生徒等がこれまでどおり落ち着いて学ぶことができるよう、就学支援の充実や、心のケア、心身のリフレッシュ等に関する取組を進めてまいります。また、学校施設は、非常災害時には応急避難所ともなることから、耐震化や防災機能の強化などに積極的に取り組むとともに、防災教育の充実に全力で取り組んでまいります。
さらに、原子力発電所事故への対応として、放射線モニタリングの強化及び適時適切な情報提供に努めるとともに、校庭等の線量の低減、学校給食の安全、安心の確保に取り組みます。加えて、除染技術の確立や廃炉までの事故収束に必要な研究開発、地震、津波の調査観測の強化、大学や研究所等を活用した地域の再生に向けた取組、復旧復興を担う専門人材の育成等を進めてまいります。また、原子力損害賠償法に基づき迅速、公正かつ適正な賠償が講じられるよう、関係機関と協力してまいります。原子力損害賠償紛争審査会の中間指針で残された課題については、引き続き審議いただくとともに、和解仲介体制の整備や平成二十三年原子力事故による被害に係る緊急措置に関する法律に基づく支援などを実施してまいります。これらにより国民の皆様に安心していただけるようしっかり取り組みます。
一方、エネルギー政策の再構築が進められております。原子力研究開発、特に「もんじゅ」については、安全確保を図った上でエネルギー政策の議論の方向性を見据えて対応してまいります。また、再生可能エネルギーについては技術革新に向けた研究開発を加速してまいります。
教育は、将来の日本を支える人材を育てるための重要な基盤であります。自ら学び考えることのできる力の育成や、自立できる人間の形成、他人への思いやりや協調の精神の涵養を進めることが必要です。また、人類全体の課題を解決し、未来に貢献するため、高い国際感覚を備え、国際社会をリードする人材を育成することが重要です。そのためには、国民の教育機会の確保とともに、教育の質の向上を図り、自らの力を存分に発揮できるようにする環境整備が必要です。これらを踏まえ、更なる教育の充実に向けた方策を総合的かつ計画的に推進すべく、第二期教育振興基本計画の在り方について、しっかりと検討を行ってまいります。
学ぶ意欲のある子供や若者が自らの能力を高め、人間性を豊かにする教育環境をつくることは大人の責務です。教育は社会のダイナミズムを生み出すものであり、親の経済力によって子供の教育機会が制約されることがあれば、社会全体の活力低下につながりかねません。教育にかかる国民の負担を軽減し、社会全体で支え合うことによって、意欲ある全ての人が教育を受けられる仕組みを構築することが重要であります。
このため、これまでも奨学金制度や大学等の授業料減免などの充実に取り組んできましたが、今後、我が国の経済状況等を踏まえ、国際人権A規約における漸進的無償化条項の留保撤回も視野に入れつつ、給付型の奨学金制度の導入など、より多様で手厚い就学支援の検討を進め、教育にかかる経済的支援の充実に努めてまいります。さらに、幼稚園就園奨励費補助を拡充し、保護者の負担軽減を図ります。また、昨年度、全ての意志ある若者が教育を受けられることを目的として実現した高等学校等の授業料実質無償化については、被災地における家計急変世帯の高校生等の就学機会の確保に寄与するなど、意義は極めて大きいと考えておりますが、来年度以降の制度の在り方については、まずは政策効果の検証をしっかりとした上で、必要な見直しを検討してまいります。
文部科学分野におけるグローバル戦略を推進することは、日本のプレゼンスの向上につながるものであり、この分野における日本の強みを積極的に海外に発信していくことが重要であります。このため、海外の大学等との協働教育プログラムの開発を支援するとともに、「逆JETプログラム構想」を進めることとしています。「逆JETプログラム構想」とは、日本人留学生等が現地において日本語教育活動を行うための環境整備を行うものであります。これによって日本語や日本文化が普及するだけでなく、日本人留学生自身が深く現地の外国人と交流し、一層の自己研さんを図ることができるようになるものと考えております。
また、今日の危機を克服し、将来の希望と誇りを築くために、内向き志向にならず、イノベーションを創出し、自らの考えを積極的に発信していける人材の育成が必要であります。そのため、世界に雄飛するグローバル人材の育成に取り組んでまいります。具体的には、優秀な留学生の受入れや意欲ある若者の海外派遣を行うなど、積極的な留学生政策を進めるとともに、青少年の国際交流、大学等の国際化の推進、グローバルに活躍する若手研究人材の育成等に取り組んでまいります。
子供たちに対する質の高い教育の提供を担保するためには、教員の質と数の充実が不可欠です。教員が子供一人一人に向き合う時間を確保しつつ、個に応じたきめ細かで質の高い指導や協働的な学びや双方向型の学びなど新しい学びにも対応することができるよう、今後、更なる少人数学級の推進や教職員配置の充実に努めてまいります。また、教員の質については、教職生活の全体を通じた総合的な向上方策を打ち出すべく検討を行っています。
また、子供たちが確かな学力を身に付けられるよう、新学習指導要領の着実な実施や、全国的な学力調査の実施などにより、教育に関する継続的な検証改善サイクルを確立し、教育施策の改善や学校における指導の充実を図ってまいります。さらに、教育の情報化を進めるため、学びのイノベーションにも取り組んでまいります。
幼児期の教育は生涯にわたる人格形成の基礎を培う重要なものであり、引き続き幼児教育の振興を図ります。また、全ての子供が質の高い幼児教育や保育を受けられるよう、子供にとっての最善の利益を追求することを基本に、幼保一体化を含め、子供や子育て家庭の視点に立った子ども・子育て新システムの構築を進めます。また、インクルーシブ教育システム構築に向けた特別支援教育の推進に当たり、障害のある子供と障害のない子供が同じ場で共に学ぶことを追求するとともに、個別の教育ニーズのある児童生徒に対して、適切な指導を提供できる仕組みの整備を図ります。
世界に雄飛する人材の育成のためには、その主要な担い手である大学の機能を強化し、高等教育の質の保証、向上を図ることが不可欠です。そのため、全学的な教学システムの確立や世界を牽引するリーダーを養成するリーディング大学院の構築など、抜本的な教育改革の支援や、海外との交流プログラムの構築を通じた大学の世界展開力の強化を支援することなどにより、世界の知が集積する魅力的な拠点の構築を進めてまいります。
これらの前提として、国立大学法人運営費交付金や私学助成等の基盤的経費の充実に努めます。また、国立大学法人等の施設整備について、第三次五か年計画の下、老朽化、狭隘化の解消と戦略的な質の向上に取り組んでまいります。
若者の就業機会の確保は喫緊の課題です。引き続き、関係府省との連携の下、経済界と教育界等との連携強化や、きめ細かい相談体制の整備により、新卒者等の就職支援に取り組みます。
さらに、児童生徒一人一人の将来の社会的、職業的自立に向けて、体系的なキャリア教育を推進します。また、高校、大学、専修学校等においては、産業界等と連携し、特性を生かした職業教育の充実を図り、就業力を育成し、官民協働による復興や日本再生を担う人材育成を進めてまいります。
天然資源に乏しい我が国にとって、経済社会の成長を支えるプラットホームである科学技術とそれを担う人材こそがかけがえのない資源です。また、人類的課題である大規模自然災害、地球温暖化、エネルギー、食料、水資源等の問題に、世界に先駆けて対峙していかなければなりません。このため、未来に向けた投資である科学技術の振興を進めてまいります。
また、優秀な人材がその実力を遺憾なく発揮できる環境の整備に努めます。研究者が独創的で優れたアイデアを追求できるよう、科学研究費補助金において複数年度使用を可能とする等の制度改善を引き続き推進をしてまいります。
さらに、若手研究者が挑戦的な研究に打ち込めるよう、自立的な研究環境やキャリアパスの整備、研究マネジメント人材の育成に取り組むとともに、世界を舞台に切磋琢磨できる機会の拡大に取り組むなど、若手研究者を資金と環境の両面からサポートします。また、次代を担う子供たちの科学技術への興味、関心を拡大するとともに、優れた素質を持つ児童生徒の才能を伸ばすための取組を進めます。
さらに、基礎研究と実用化の間にある研究開発の死の谷を克服し、世界トップクラスの基礎研究の成果を実用化に切れ目なくつないでいく新「明日に架ける橋」プロジェクト等を推進するとともに、イノベーションの創出に向けた地域主導の優れた構想を効果的に支援し、地域経済再生と日本再生を実現をしてまいります。具体的には、iPSなどの再生医療研究や次世代がん研究などのライフイノベーション及び新たなエネルギー社会の構築や資源制約の克服を目指す革新的技術開発などのグリーンイノベーションを推進してまいります。加えて、研究開発の基盤の強化が重要であります。そのため、次世代スーパーコンピューター「京」を中核とした革新的ハイパフォーマンス・コンピューティング・インフラ、エックス線自由電子レーザー施設「SACLA」などの整備、共用を着実に進めてまいります。
先日、種子島でHⅡAロケットの打ち上げを目の当たりにして、我が国の科学技術力を頼もしく感じました。また、昨年、世界で初めて小惑星からの物質回収に成功した「はやぶさ」は、映画化や全国巡回展示会などの効果もあって、国民に元気を与えてきました。このように新しい日本のフロンティアである海洋や宇宙を科学技術力で開拓することは、日本人に夢と希望を与えつつ、経済成長にも貢献するものです。そのため、海洋鉱物資源の探査技術開発や海洋生物資源の研究開発のほか、災害対応等に貢献する人工衛星の研究開発、国際宇宙ステーション計画や宇宙科学・探査などをしっかりと進めてまいります。
なでしこジャパンのワールドカップサッカー優勝は、震災後の我が国に勇気と希望を与えてくれました。スポーツには人々を明るく元気にする力があります。元気な日本の復活にとってスポーツは極めて重要な存在であります。また、スポーツは、人格形成や健康長寿の礎であるとともに、地域活性化の重要な資源となります。本年八月にはスポーツ基本法が施行されたところですが、今後は、スポーツ基本計画の策定に取り組み、スポーツ立国の実現を目指した施策を進めてまいります。また、二〇二〇年の夏季オリンピック・パラリンピックの招致に向け、外務省等とも連携し、政府全体で積極的に支援をしてまいります。
我が国には多くの文化財が守り伝えられてきており、先日の平泉の世界遺産登録は、震災からの復興に向けた励みになるニュースとなりました。また、最近ではクールジャパンという言葉に代表される我が国独自の文化芸術が存在しますが、これらは我が国の極めて大切な資源です。今こそ文化芸術を国家戦略として位置付け振興していくことが必要であり、文化芸術が有する人々を引き付ける魅力や社会に与える影響力を最大限に活用した取組や文化の創造や保存、継承を担う人材の育成を進めてまいります。さらに、著作権制度に関しては、デジタル化、ネットワーク化の進展を踏まえた必要な見直しを行うとともに、文化の基礎となる国語の改善、普及や外国人に対する日本語教育の充実に努めてまいります。
冒頭申し上げたように、我が国には様々な課題が山積しております。私は、文部科学行政の責任を担う者として、専門家の方々はもとより現場の方々の意見を十分に酌み取りながら、また、客観的根拠に基づく政策展開により効果的、効率的に施策を推進するため、政策のための科学の強化を図り、諸課題の解決に全力で取り組む考えです。
引き続き、関係各位の御指導と御鞭撻をいただきますよう、心からお願いを申し上げます。
以上です。ありがとうございました。
委員長(野上浩太郎君)
奥村文部科学副大臣。
副大臣(奥村展三君)
この度、文部科学副大臣を拝命いたしました奥村展三でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
東日本の復旧復興はもとより、我が国、世界各国で様々な問題があるわけでありますが、特にその中でも解決するには科学技術の振興というのは大変大きなウエートがあると思っております。しっかりと取り組ませていただきたいと思います。
そしてまた、スポーツ立国宣言をいたしました。先生方の御協力を得てスポーツ基本法がこの八月二十四日からスタートをしております。国家戦略として健康な国民の基盤をつくるためにもスポーツの振興は欠かせないと思っております。
野上委員長始め理事の先生方、そしてまた各委員の先生方の御指導を仰いでしっかり取り組ませていただきたいと思いますので、どうぞよろしく御指導のほどをお願いをいたします。
委員長(野上浩太郎君)
森文部科学副大臣。
副大臣(森ゆうこ君)
この度、文部科学副大臣を拝命いたしました森ゆうこでございます。
副大臣として、中川大臣をよく補佐し、東日本大震災からの復旧復興、そして原発事故の影響から子供たちを守り、安全、安心な学習環境を整備すること、また、将来の日本を支える人材を育てるための基盤である教育を振興するとともに、文化芸術を国家戦略として位置付け、その振興に全力を尽くしてまいります。
今後とも、委員長始め委員各位の御指導、御鞭撻を賜りますよう、心からお願い申し上げます。
委員長(野上浩太郎君)
神本文部科学大臣政務官。
大臣政務官(神本美恵子君)
この度、文部科学大臣政務官を拝命いたしました神本美恵子でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
大臣政務官として、東日本大震災からの復旧復興はもとよりでございますが、特に全ての子供が質の高い教育、保育を受けられるよう幼保一体化を含む子ども・子育て新システムの構築に取り組みますとともに、安全で豊かな国民生活を実現するための科学技術及び文化芸術の振興に全力を尽くしてまいりたいと思います。
今後とも、野上委員長始め委員の皆様方の御指導、御鞭撻を心よりお願いを申し上げます。
委員長(野上浩太郎君)
城井文部科学大臣政務官。
大臣政務官(城井崇君)
この度、文部科学大臣政務官を拝命いたしました城井崇でございます。
大臣政務官といたしまして、東日本大震災からの復旧復興はもちろんのこと、特に全ての意欲と意志ある人が教育をしっかりと受けられるよう教育の振興に全力を挙げて取り組みますとともに、スポーツ立国の実現を目指しまして、する、見る、支えるというそれぞれの点からスポーツに関する施策を総合的かつ計画的に推進してまいります。
今後とも、委員長始め委員の皆様方の一層の御指導と御鞭撻をよろしくお願い申し上げます。
委員長(野上浩太郎君)
本日はこれにて散会いたします。
午前十時二十三分散会
第177国会 参議院 財政金融委員会19号
野上浩太郎君
自由民主党の野上浩太郎でございます。よろしくお願いいたします。
まず、マニフェストの見直しということからお聞きをしたいというふうに思います。
野田財務大臣、今日の報道では、代表選へ出られるという決意を固められたという報道がありましたし、月刊誌に何か政権構想を発表されると。これはされないんですかね、まあ誤報なのかもしれませんが、そういう報道が相次いでおります。そういう意味では、このマニフェストをどうするのかというのは、次の政権のそれは大きな課題になってくるというふうに思います。そういう意味で、このマニフェストをどのような形にしていくのか、野田財務大臣の思いをしっかりと聞かせていただきたいというふうに思っております。
先般、マニフェストが実現できないということについて、岡田幹事長、そしてまた菅総理が謝罪をされました。野田財務大臣、このマニフェストの見直し等についてどう考えておられるか、お聞かせください。
国務大臣(野田佳彦君君)
元々、この九月をもって政権交代をして丸二年、任期四年とするならばその折り返し点までにマニフェストについてはその総括をしていくというのが既定の方針でございました。ということは、どこまでできるのか、進捗状況どうなのか等々を踏まえた検証を行うということが元々既定路線でございました。
その上に、三月の十一日の東日本の大震災の発災という、こういう新たな事情が生まれました。それを踏まえてなおさら政策の優先順位を変えていかなければならないという事態、復旧復興が大優先という、そういう状況の中で、もう既に子ども手当については三党の政策責任者間で協議が調って合意をしたと承知をしていますし、例えば高速道路の無料化についても既に第一次補正の財源として活用するべくもう凍結をさせていただきました。
こういう議論を今後も真摯にやっていく。もちろん、マニフェストにはそれぞれ理念があります。理念がありますけれども、今の現実を踏まえた対応が私は必要であって、理念は大事であるけれども、これはいわゆる幻想であってはいけないというふうに思いますので、しっかり現実を踏まえた対応をしていくということが大事だというふうに思います。
野上浩太郎君
ですから、幻想だったということが明らかになったんだというふうに思います。
少し歯切れが悪かったんですが、個々の政策ももちろんなんですが、その前提となる財源の問題、二十五年度までに十六・八兆円を生み出す、これはできないということでよろしいんですね。
国務大臣(野田佳彦君君)
その財源を見付けながらマニフェストを実行するということは、既に、今までは三・六兆円の財源を確保しながらマニフェストの主要事項を着実に実施をしてまいりましたけれども、新たに財源を確保するとしても復旧復興に優先を今せざるを得ないという状況になっているというふうに思います。
加えて、ワンショットの税外収入においては過去最大の規模の財源確保等はして、つくってまいりましたけれども、いわゆる十六・九兆円という、いわゆるその見通しというのはなかなか厳しくなってきたというのが率直なところだというふうに思います。
野上浩太郎君
今、十六・九兆円、八兆円ということについては厳しいと、こういう表明がありましたので、そのとおりだと思います。本当に、できないことはもうできないと言った方がいいんですよ。そうしないと政治に対する信頼というのは本当に低下をしていくと。できないことはできないんだということを今のようにはっきりと言ってもらいたいと思います。
そういう中で、子ども手当について見直しということが合意をされました。これはもうまさに民主党政権の一丁目一番地の政策だったと思いますが、これが見直しをされたということについてどうお考えか、見解をお聞かせください。
国務大臣(野田佳彦君君)
去る八月四日に、民主、自民、公明の三党の幹事長、政調会長の間で見直し案が合意をされたところでございます。元々、こうした政策責任者の皆さん等の、まさに要路にある方々に一任をしておりましたので、その結果についてはしっかりと踏まえて、今後これに沿って内容の検討や法制化が進むものと承知をしています。
野上浩太郎君
この子ども手当の見直しというのは、要は、いろんな報道では、これは子ども手当を見直したんではないんだと、子ども手当の見直しではなくて、子ども手当をしっかりと続けていくんだというような中での見直しなんだというふうな報道もありますが、そういうことではないんですよね、これはもう子ども手当は撤回をしたということでよろしいでしょうか。
国務大臣(野田佳彦君君)
子ども手当を撤回したというか、子ども手当の見直しを行ったというふうに承知をしています。
野上浩太郎君
この見直しで全く理念が変わったんですよ。所得制限が入ったということなんですね。民主党政権は子供を社会で育てるということを理念としてやってきた、所得制限を掛けないでやるということでやってきました。今回の見直しで所得制限が入って、我々が常々主張をしてきた子供は家庭で育てるんだと、足らざる部分を社会がサポートしていくんだと、これは全く別のことになった。法律的にも児童手当の拡充ということになるわけですから、今までの子ども手当ということは考え方からもなくなったということでよろしいでしょうか。
国務大臣(野田佳彦君君)
三党の合意で、あくまでその事実を申し上げると、平成二十四年度以降の子どものための現金給付については、児童手当法に所要の改正を行うことを基本とするということで、それを踏まえて対応するということだと思います。
野上浩太郎君
なかなかはっきりしたお答えをいただけませんが、もうそのとおりなんです。児童手当の拡充だということをはっきりとこれは申し上げておきたいというふうに思います。
そして、この子ども手当についてもそうなんですが、今、特例公債法案というものが一つの焦点となっております。それの前提として、この子ども手当の見直し、それから我々はその他の三Kの見直しということも主張をいたしております。昨日、政調会長会談で、民主党さんの方から高速道路無料化についてはこれはもう来年度は凍結をすると。国土交通省の副大臣の方も、これは来年度凍結すると言っているけれども、実質的にはできないんだというようなことを記者会見で言っておられるというふうに思います。戸別補償についても検証と改善を加えるというような話、高校の無償化については実質的に続けるというような話をされているんですが、こういうとにかくばらまき政策の撤回が我々は特例公債法案の前提だという話をいたしております。
そういう中で、一方で、今日の報道にもあったんですが、野田財務大臣はこの特例公債法案が成立をすれば辞任をするんだと、こういう意向があるというような報道がございました。六月十五日にも衆議院の財務金融委員会で、この特例公債法案ができれば自分の首を差し出してもいいんだというような御答弁もされているということでありますが、この特例公債法案の成立に向けて今こういうマニフェストの見直しがなされている、さらには野田財務大臣が出処進退について言及をされるかのような報道があると。
こういうことも踏まえて、この特例公債法案についてどういうような思いで対応されているのか、お聞かせください。
国務大臣(野田佳彦君君)
本来ですと、この委員会でも何度も御質問いただいて答弁させていただきましたけれども、本来ですと予算と関連法案は一体として年度内に成立をすべきでございました。そこまでしっかり説明できずに今日に至ったこと、本当に皆様に御迷惑をお掛けしたこと、深くおわび申し上げたいというふうに思います。
その上で、今、特例公債成立のために政策責任者間で今ぎりぎりの調整が行われております。この合意形成ができることを私も期待をしたいと思いますし、お願いをさせていただきたいというふうに思います。
その上で、一部報道で、私が特例公債法案が通ったら辞めると、そういうお話をしたことは一切ございません。出処進退をそこで語ったことはありません。衆議院の財務金融委員会で覚悟を問われたときがございました。これは御党の一年生の衆議院議員の方でございました。覚悟があるかというと、常にその覚悟を持って職責に当たっているという趣旨で言及をしたことがございますけれども、特例公債はまだ今極めて微妙な時期でございますので、自分は通ったら辞めるとか通らないと辞めるとかじゃなくて、あくまで菅内閣の一員としてこの法案が通ることに全力を尽くすのが私の役割だというふうに思っています。
野上浩太郎君
こういう報道があったということでお聞きをしたんですが、そのほかにも、他の閣僚の皆さんも集団で辞めるんではないかというような憶測も流れたりしておる。そういう意味では、もう本当に政権の体を成していないんですね。さらには、今申し上げたような子ども手当を始めとした看板政策が見直されるということになると、これは、もう本来は信を問うということがなければこれは政権は先行き続かないということになろうかと思いますので、そのことを申し上げて、次の質問に移っていきたいというふうに思います。
円高への対応ということでありますが、先ほど佐藤理事からもお話がありましたけれども、このG7の電話会談に向けて、菅総理が何か各国首脳と関与をしてこの電話会談にこぎ着けたというような経緯があったかどうか、もう一度お聞かせください。
国務大臣(野田佳彦君君)
今回はG7の財務相・中央銀行総裁会議の電話会談でありますので、あくまで主体的に動いたのは私でございます。随時、菅総理にはその御報告はさせていただいておりました。したがって、菅総理自らが各国に働きかけたということはございません。
野上浩太郎君
これは、菅総理自ら働きかけなかったというのも大問題ですし、その電話会談の前に、やっぱり各国首脳、オバマ大統領を始め欧州の首脳も頻繁に連絡を取り合いながら対応を協議をしていたわけです。そのときに、やっぱり菅総理には一切何も連絡がなかったということなんですね。これはもう明らかに菅総理は相手にされていないんだと、これはもう日本パッシング極まれりというような状況になっている。本当に日本の外交は機能していないと、菅総理は相手にされていないと、こういう状況が明らかにこの中でも現れたというふうに思いますが、この状況についてどう思われますか。
国務大臣(野田佳彦君君)
先ほど申し上げたとおり、我が国としては、関係当局とは、中央銀行もそうだったと思いますけれども、緊密に連携を取りながら今回の会議に臨んだということで、そのことは随時総理に御報告をしておりましたので特段の支障があったとは思いません。
野上浩太郎君
いや、支障があったかどうかということではなくて、もう菅総理が完全に相手にされていないということを問題だと私は申し上げているわけであります。
それで、このG7の会談の内容についてでありますが、この会談があって声明が発表された後、今日の十時四十七分の日本の株はもう八千六百六十五円まで下落をしてきていると、円高は七十七円二十四銭ということであります。それから、アジアも全面安、アメリカでも六百ドルの下落がある、欧州も大変厳しいと、こういう状況になっているんですが、これはやっぱりこの声明に非常に具体策が乏しかったということで、金融市場の安定化に向けての踏み込んだ対応がなかったというのがこれは市場の反応だったんだというふうに思いますが、どうでしょうか、見解をお聞きをしたいと思います。
国務大臣(野田佳彦君君)
昨日の日本時間六時のいわゆるG7の電話会談でありますけれども、これは声明にもまとめられておりますが、まず米国から八月二日に法案が成立した財政赤字削減策の詳細な取組についての説明があり、加えてEUにおいても七月二十一日のユーロ圏首脳会議において決定されたギリシャ支援などの包括的なパッケージについての説明があり、これをG7各国として歓迎をするということをまず文書で明記をさせていただき、必要な場合には、流動性を確保し、金融市場の機能や金融の安定、経済成長を支えるために協調行動を取ることにコミットすること、そして為替については、為替レートの過度の変動や無秩序な動きは経済及び金融の安定に対して悪影響を与えることを確認し、為替市場における行動に関して緊密に協議し、適切に協力することを声明としてまとめました。
大事なところは、一番最後のパラグラフに書いてあるとおり、具体的な行動がないというお話でございますが、問題意識をこういう形で共有をしながらこの数週間にわたっては緊密に連携を取る、連絡を取りながら対応するというところが書いてございます。今、マーケットについてはなかなか今厳しい状況でありますが、緊密な連携を取りながら引き続きG7において適切な協力行動をしていきたいというふうに考えております。
野上浩太郎君
とにかく具体策がないんでマーケットはこういう反応をしていると、もうこれは明らかだというふうに思います。
それで、為替介入についてもいろいろと各国の思惑の違いがあるんではないかなというふうに思います。
日本の主張で、過度の変動や無秩序な動きは経済に悪影響があるという表現が入り、適切に協力するというふうになりました。これをもって協調介入への含みというふうなこともあるんですが、一方で、市場において決定される為替レートを支持すると、この逆の意味合いの言葉も入っているわけであります。そういう意味では、このG7声明の中で介入について足並みの乱れがあるんではないかと、こういう指摘をせざるを得ないんですが、いかがでしょうか。
国務大臣(野田佳彦君君)
御指摘のとおり、我が国が強く主張することによって、従来からG7で確認してきたこと、声明に盛り込まれてきたことの表現が入りました。これは今、市場云々という話も、これも従来からG7の中では行われている議論でありますので、そこに整合性がないということはないと思います。
ただ、具体的に、介入の方針を具体的に議論した場ではなくて、あくまで、あの文書で書いてあるとおり、為替市場における行動に関して緊密に協議し、適切に協力をすることでございますので、何かあれば常に連絡を取りながら適切な協力関係をこれからも引き継いでいくということが大事なところでございますので、そうしたことをこれからもやっていきたいというふうに思います。
野上浩太郎君
この声明文を読めば、やはり相反するような趣旨のことが入っているということもこれは明らかなんだと思います。
そして、とにかくこの円高をしっかりと措置をしていくということについて、やはり財務大臣を始め当局の断固たる決意というものが示されるかどうかというのはこれは非常に大きな要素でありますが、今後、介入等について、具体的な話はなかなかできないんでしょうが、どういう思いでこの円高について対応していくのか、そのことをお聞かせください。
国務大臣(野田佳彦君君)
震災のショックから懸命に国民挙げて、そして政府も挙げて力を尽くして立ち上がろうとしているときに、円高も含めて経済の大きな津波が押し寄せようとしているときに手をこまねいているということはできません。マーケットを注視しながら適切な対応をしていきたいというふうに思います。
野上浩太郎君
余り強い決意とは聞こえなかったんですが、財務大臣とされて特定の相場とかレンジについて言及はしないというようなことも理解はできますし、過度の変動や無秩序な動きに対して断固たる措置をとるというのもそのとおりだと思うんですが、ここ最近は、過度の変動もそうなんですが、やっぱり基調として、じりじりじりじりと円高が進んできているということになるんですね。
そうすると、今、日本企業の想定レート、大体八十円ぐらいにしてきているというような状況でありますから、そういう、何といいますか、具体的な相場、レンジを示さないでも、日本にとって円高というのは許容できるものではないんだと、このことをやっぱりもっと強く表現をされるということは必要なんではないかと思いますが、いかがでしょうか。
国務大臣(野田佳彦君君)
基本的には、過度な変動、無秩序な動きがあったときへの対応というのが基本であって、特に、あの三月十八日です、協調介入をしましたけど、その前日の三月十七日の動きは、いわゆる生損保等々で円資金を必要としているんではないかという思惑で動いた過度な変動がありました。あのときは協調介入取らさせていただきましたが、基本的にはそういう形で、短期的な円高対策としてそういう介入というのはあるだろうと思います。
一方で、やっぱり円高がずっと定着してしまうということは、震災から立ち直ろうとしているときに大変今はマイナスの方が大きいと思います。加えて、先ほども電力のお話がございました。様々な要素によって日本の企業が海外に逃避すると、雄飛するんじゃなくて逃避するという状況になっていくならば、それはいずれ日本はお年寄りと中小企業ばっかりの元気のない島国になりかねないと思います。
そういうことを回避するためにも、介入だけではなくて、しっかりとしたやっぱり円高対策ということは講じていかなければいけないだろうというふうに思います。
野上浩太郎君
とにかく、その強い決意というものを常に示し続けていただきたいというふうに思っております。
今後注目なのは、恐らく九日、今日ですか、に行われるFOMCの中で、QE3、量的緩和第三弾、こういうことに前向きな姿勢が示されるかどうかだと思います。当初はこれはないだろうというような憶測も多かったんですが、昨日も、オバマ大統領が演説をしても、その演説の途中から更に株価が加速をして下がっていったというようなこともあって、いろいろな動きが大変厳しいという中でそれもあり得るんではないかというような動きも出てきておりますが、もしこういう量的緩和追加のものがあったとしたときに、本当にこれはもう日本にとっても正念場を迎えると思うんですね。円高はもう加速度的に加速をするというふうに思っておりますし、そのような本当に最悪の展開になる可能性もあるわけです。
そういう意味で、このFOMCでの量的緩和第三弾に踏み切った場合、この影響とその対応について、財務大臣と日銀総裁、それぞれお聞きをさせていただきたいと思います。
国務大臣(野田佳彦君君)
九日に予定をされています米国連邦公開市場委員会、いわゆるFOMCの動向については、これ市場関係者の関心は大変強く集まっていると承知をしています。
これどうなるかというちょっと仮定の質問にはお答えし難いところがあるんですが、FRBの対応やそれによる米国経済の動向が日本経済に与える影響については様々な波及効果が考えられますので、その行方については引き続き注視をしてまいりたいというふうに思います。
参考人(白川方明君:日本銀行総裁)
お答えいたします。
他国の中央銀行の金融政策運営の見通しや、それを前提としました為替等につきましては、私の立場からコメントすることはこれは差し控えさせていただきたいと思います。
先週、中央銀行は定期的に金融政策決定会合を開いておりますけれども、日本銀行は先週の木曜日に会合を開きまして、FRBは現地の時間で昨日、今日と二日間の会合があるわけでございます。日本銀行は、先週木曜日の決定会合に当たりまして、世界経済をめぐる不確実性が高まっている、そうした下で金融市場の不安定性も高まっているということで思い切った金融緩和を実行いたしました。
中央銀行として私常々思っていますことは、海外経済の動きや為替・金融資本市場の動きを予断を持つことなく注視しまして、それらの影響も含めまして、先行きの経済・物価動向について注意深く点検していくという、そういう姿勢が大事だと思っています。
そうした点検の結果、これは、中央銀行としてはこれはいつもそうでございますけれども、必要と判断される場合には適切な措置を講じていくという姿勢を、これを私自身いつも肝に銘じているところでございます。
野上浩太郎君
この政策のいかんにおいて、これは本当に大きな影響があるわけですから、この場で具体的なことはなかなか言えないんでしょうが、その対応策について、これはもう本当に注意深く見守りながら果断なくやるということをお願いを申し上げておきたいと思います。
日銀総裁にお聞きをしたいんですが、これまで四十兆円の資産買入れをやってこられたと、そしてその資産買入れの実績についてちょっとお聞きをしようと思ったんですが、ちょっと時間がありませんので私の方から申し上げますが、固定金利オペの三十兆円以外のいわゆる十兆円に対してはやっぱり六割から七割、六五%ぐらい、こういう進捗になっているんですね。やっぱりこの資産購入のペースをどれだけ加速できるのかというのも一つ大きなポイントだと思いますが、この資産購入のペースについてどう考えておられるのか、お聞かせください。
参考人(雨宮正佳君:日本銀行理事)
お答え申し上げます。
ただいま、これまでの基金の買入れ実施実績につきましては御指摘のとおりでございます。合計五十兆、今は五十兆円に拡大してございますので、五十兆円に対しまして三十八兆円まで来ている段階でございます。
今後につきましても、市場の状況を踏まえつつ、これ最終めどが平成二十四年、来年末でございますので、二十四年末までをめどに各資産の買入れ残高を買入れ予定額まで積み上げていくという予定でございます。
野上浩太郎君
これはどんどん加速をしてください。
それで、時間がありませんので、ちょっと質問を飛ばしてお聞きをしますが、この円高について、やはり介入あるいは緩和ということも大切なんですが、基本的には総合的な対策をやってデフレを止めて円高を阻止をしていく、さらに空洞化を阻止をしていくということが大事なんです。これはもうずっと今まで基調として続いてきたんですから、その対応策というのはもう既に動き始めていなければいけないということだと思うんですが、これが全く今まだ見えてきていないということなんですね。
我々自民党は、二次補正で十七兆円の提案をいたしております。その中でそれらの対応についても言及をしておるんですが、今回の二次補正は二兆円と、こういうような規模になっておりますし、そういうような対応は全くないということであります。
この円高対策について、いつごろどういうふうな規模でどういうふうにやっていこうと思っているのか、ちょっとお聞かせください。
国務大臣(野田佳彦君)
元々、その円高対策の一環として、例えば、先ほど税制の話が出ましたけれども、法人税の実効税率を引き下げるとか、あるいは国内の企業の立地促進の環境整備等々の様々な制度自体についてはチャレンジをさせてきていただいております。
ただ、今またいろんな要因で生まれている円高、これがどこまで進むかあるいは定着するのか、そこをよく勘案をしながら、例えば、三次補正は本来復興型の予算であって復興をベースに考えていきますが、更に予算措置が必要なものが生じるならばその段階でしっかり検討させていただきたいというふうに思います。
野上浩太郎君
三次補正でひとつ考えていくというような御答弁でありましたが、その三次補正、誰がやられるのかよく分かりませんが、今のままの政治空白が続くということであれば、この三次補正もこれは全く意義のあるものにはならない、経済無策が続くということになりますので、早期に今の体制をしっかりと立て直す、そして信を問うということを要請をして、私の質問を終わりたいと思います。よろしくお願いします。
第177国会 参議院 財政金融委員会14号
野上浩太郎君
自民党の野上浩太郎でございます。よろしくお願いいたします。
まず、第一次補正予算と第二次補正予算に関連をして幾つかお聞きをしていきたいというふうに思います。
先般、第一次補正予算につきまして、これは成立をしたということであります。塚田議員の討論にもあったとおり、自民党としても、財源には疑義があったところでありますが、一刻も早く執行をしなければならないということで、三党合意ということもあって、それを前提としながら賛成をさせていただいたということであります。
これからいよいよ二次補正に向けての議論を進めていかなければならないというふうに思いますが、まず、提出の時期等々もあるので、これは後からまた話をさせていただきたいと思いますが、この第二次補正予算の財源について、これは三党合意の中でも復興再生債ということで記載があるわけでありますが、これを発行していくということでいいか、まず大臣にお聞きをしたいというふうに思います。
国務大臣(野田佳彦君君)
まずは、五月二日に第一次補正予算、いろいろ厳しい御指摘をいただきましたけれども、最終的には大所高所に立って各党の皆様に御賛同をいただいたこと、心から感謝申し上げたいというふうに思います。
そして、今、第二次補正に向けての姿勢についてのお尋ねがございました。復旧復興と財政健全化の両立を図るという基本的な姿勢の下で編成をしていきたいというふうに思いますが、その際には三党の政策責任者による合意は大変重たいものというふうに受け止めさせていただいております。
御提起のあった国債の発行に際しては、その償還を担保するという必要があるというふうに認識をしておりまして、そのために今後、歳入そして歳出両面にわたって幅広く財源の在り方について議論をさせていただきたいというふうに思います。
野上浩太郎君
基本的には復興再生債の方向でと、そういう御答弁だったと思いますので、これは三党合意もそうですし、その前の政府・与党としての文書を玄葉大臣が政調会長として出されたということもありますので、このことは政府としてもしっかり共有をしていただいて進めていただきたいというふうに思います。
そして、この三党合意の中にもある年金臨時財源の埋め戻しの話でありますが、これは前の委員会のときにも櫻井財務副大臣、それから大塚厚生労働副大臣からもこの復興再生債で埋め戻すという方向も考えられるのではないかというような御答弁もありましたが、こういう方向でいいのかどうか、御答弁をお願いします。
国務大臣(野田佳彦君君)
御指摘のように、今回は年金の国庫負担二分の一を実現するための臨時財源を震災対処の財源として活用させていただくことになりました。そのいわゆる埋め戻しでございますけれども、これについては六月中に社会保障と税の一体改革で一つの成案を得ることになっております。そのプロセスの中で年金の安定財源についての結論も出すことになっております。
こうした議論とか三党合意も踏まえまして、これ二次補正の段階でどういう形になるかということは、その二つのプロセスをちゃんと押さえながら判断をして、検討させていただきたいというふうに思います。
野上浩太郎君
税と社会保障の一体改革に絡んでという話なんですが、これは当然、経済動向の話も絡んでくる話でありますので、私はそれだと遅いと思うんですね。今回の年金の積立金も、今百十六兆円ぐらいあるということで、今年度中にも六・四兆円取り崩して、今回の措置を加えると十兆円近いということなので、これも少しでも早く埋め戻していくということが大事だと思いますので、これは是非二次補正の編成の際にそういう方向で検討いただきたいと思います。
そして、加えて、ODA予算の削減についてなんですが、これも委員会の中で、今年度限りの一時的な措置としてODA予算を削減をしているというような、そういうやり取りがあったんですけれども、実は五月十一日の夜に外務省の飯倉公館で約三十か国の大使館、国際関係機関の関係者を集めて感謝の集いというものを開催をされたと。そこで、菅総理が何とサプライズゲストとして登場されて挨拶をされたと。その中でどういうことを言われたかというと、第一次補正予算について多くの人からまずいと言われていることがあると、それは一時的にODAの額を削ったことだと。で、この削ったODAの金額は今後、何倍にも増やして、何倍にも増やして皆さんにお返しをしていきたいと、このことをお約束したいというふうなことを各国の外交官の前で宣言をされているんですが、何倍にも増やして返すということでよろしいんでしょうか。
国務大臣(野田佳彦君君)
今回の総理の御発言は、今回の大震災を受けて世界の各国からの御支援をいただきました、その感謝の気持ちを込めて、そして日本が立ち直った暁にはこれまで以上に国際貢献をしていきたいという決意を表したものというふうに思っています。
御指摘のとおり、今回のODAの減額はまさに一時的でございまして、来年度の予算編成以降では同じことをするということではないということでございます。
野上浩太郎君
政府内部でこの何倍にも増やしていくというような議論はあったんですか。
国務大臣(野田佳彦君君)
どこまで中長期で考えてお話しされたかということだと思いますが、いわゆる気持ち、世界にこれからもこれまで以上に貢献をするぞと、そういう意思だというふうに理解をしています。
野上浩太郎君
これは、各国の外交官の前で宣言をしているということは、これはもう半ば国際公約みたいな形で伝わるわけなんですよ。
本当に一事が万事そうでありまして、思い付きの政治なんですよね。あの浜岡原発の対応もそうだし、あるいは福島のいろんな場当たり的な対応もそうです。遡って、普天間の問題も、例えば温暖化ガス二五%の話もでした、これは八ツ場ダムの話も全部そうなんですよ。結果として国際的な信頼を失って、これは国民の信頼も失うということになる。これは、手堅い野田大臣に言っても、そういうことを言われない大臣に言ってもしようがないんですが、これはやっぱり今の政権の私は体質だと思いますよ。これは本当に猛省を求めたいというふうに思っています。
そして、今、この思い付きの政治をやるということではなくて、大事なのは粛々と二次補正予算を早期に提出をしていくと、このことでありますが、この二次補正予算の提出時期、いつごろになるのか、お聞きをしたいと思います。
国務大臣(野田佳彦君君)
基本的には復興構想会議で青写真を作っていただいて、それを踏まえて基本的な方針を定めた上で編成に当たるということと、それから岩手や宮城といった被災地においても復興計画を今作っているという状況ですので、やっぱり国が上滑りした計画を作ってもいけないので、きちっと被災地の御意向とか計画も踏まえると、そういう段取りを経ながらやっていきたいというふうに思っております。
したがって、現段階において、この時期にという確定的な時期を申し上げるという段階ではないということでございます。なるべく早くという気持ちはもちろん分かりますが、迅速と拙速は違いますので、なるべく早くという気持ちを持ちながら、そうしたプロセスを経ながら対応していきたいというふうに思います。
野上浩太郎君
現地の青写真が出てこなければ何もできないということではないんですよね。今、いろんな復旧の予算も足りないところがあるし、できるところは幾らでもあるわけなんで、それを、今の六月二十二日の会期ということもありますが、そこまでに何としてもまずは出すと。そしてそれから、例えばそういう大きな復興の青写真が出てきたときに更にそれに対応したものを作っていくという考え方でもいいわけなんで、現地のものが出てこないから二次補正をできないというのは、私はこれは当たらないというふうに思っています。
さらに、六月二十二日というものが会期末なんですが、そこまでに向けて、例えば特例公債法案の話をどうするのかと。その前提となる子ども手当の見直しの話をどうするのかと。さらには、六月末には税法が切れるんですよ、この対応をどうするのかと。さらに原発の賠償に対する法案の話もあるということになりますので、こういうことを考えると、六月二十二日に国会を閉めて、そしてまた新たに二次補正予算を考えていくというような対応は私は考えられないと思うんですが、この国会の会期末の話も絡めて、もう一度その補正予算の早期提出の決意について御答弁をいただきたいと思います。
国務大臣(野田佳彦君君)
野上委員御指摘のとおり、特例公債法案、税法含めて重要な法案がまだ審議中で結論が出ていません。何としても会期内に成立をするように、三党合意も踏まえて、我が党としても対応しなければいけない部分は相当あると思いますけれども、各党の御議論を踏まえて早期に成立するように、会期内に成立するように全力を尽くしていきたいというふうに思います。
そして、二次補正については、先ほど申し上げたとおり、今の時期でどの時期にどうのと言える段階では申し訳ございませんけれどもないということでございます。
野上浩太郎君
本当に今被災地の皆さんの状況を考えると、これで六月二十二日に国会を閉めて休みに入るということは私はあり得ないと思いますので、それはしっかりと政府内でも、野田大臣、主導していってもらいたいというふうに思っています。
次に、先ほどもちょっと話がありましたが、金融機能強化法について話をさせていただきたいと思います。
自見大臣から、五月十三日に金融機能強化法の改正について談話が発表されました。これは、被災地の金融機関を守って、その先にある債務者をしっかりと守っていくというためのものでありますが、その内容について幾つか話をお聞きをしたいと思います。
一つは経営強化計画の見直しについてでありまして、これは、金融機関が公的資金を受け入れる際に策定をする経営強化計画の中に現行法では中小企業向け融資を拡大する目標を盛り込むという必要があると。このことは今なかなか困難だと思いますので見直さなければならないと思いますが、この対応が一つと、それともう一つは、その融資全体に占める中小企業向け融資比率を高める目標、これも緩和をするというような報道もあるんですが、これは、考え方とすれば、中小企業だけではなくて、こういう非常時には中堅企業も大企業にも弾力的に資金を供給をしていくということだろうと思いまして、それはそれで大事なことだと思うんですが、このことが逆に中小企業への資金需要への対応が滞るということになっても困るわけでありますので、そういうことがあってはならないと思いますが、この二点についてどうお考えか、お聞かせをいただきたいと思います。
国務大臣(自見庄三郎君君)
野上議員にお答えをいたします。
金融機能強化法につきましては、今さっきもちょっと御答弁申し上げましたけれども、震災、津波あるいは原発の被害に遭われた方の地域、あるいは直接、間接のいろんな影響を受けられたことを踏まえて、地域における面的な金融機能の維持強化をするとともに、預金者に安心していただけるような万全の枠組みを設けることが適切だということで、今、金融機能強化法の法律も作成中でございます。
その中で、今先生が申し上げましたように、被災の影響を受けた金融機関が国の資本参加を受けやすくするために経営者責任は問われないと。これは私、以前、東北地方に行く前に実は記者会見で言わせていただきました。このことだけはきちっと言わせていただいたら、実は現地に行きますと、現地の人はもう中小企業の経営者、店、工場も土地も流されて企業も本当に気持ちが折れそうだったと、しかし、私が発言させていただいて、本当に何か落ちそうな気持ちがまた元気になったというようなことを私、直接聞かせていただいたもので、もう我々は、それは当然でございますけれども、我々は大変責任が重たいと、こう思っていますけれども、そういった意味で、今までの法律と少し変えまして、経営者責任を問われないようにもう明確化するということと、それから、収益性、効率性等の向上の具体的な目標を求めない、それから、国の資本参加のコストを、これはもうこういう非常時でございますから、常時求められている水準を引き下げるということをやらせていただきたいと、こう思っています。
ただし、もう先生は御存じのように、民間の金融機関でございますから、金融機能強化法により国の資本参加を受けるかどうかというのは、これは各金融機関の経営者の判断でございまして、同法を改正することによりまして金融機関が申請をしやすくなる、あるいは金融機関のリスクテーク能力の維持強化を通じて資金需要、今先生、中堅企業、中小企業のみならず中堅企業ということも大変大事だと思いますし、また個人の住宅ローンの方々にもそういったきちっとリスクテークの能力の維持強化をして資金需要にこたえていくということが大事だと思います。
それから、二点目の質問でございますが、ソリューションの改正によって......
野上浩太郎君
質問していません。
国務大臣(自見庄三郎君君)
そうですか。それでは次に答えさせていただきます。
野上浩太郎君
ちょっと質問にしっかりお答えをいただきたいなと思うんですね。私の質問は、中小企業向けの融資比率を高める目標を緩和すると、中堅企業あるいは大企業への資金需要というのも大事なんですが、中小企業に対する資金が滞っても困ると、これをしっかり対応してもらいたいということでありますので、そういう御答弁をいただきたいんですが、もう時間がありませんので、そのことをしっかり認識をしてやっていただきたいと思います。
それと併せて、もう時間がありませんので併せてお聞きしますけれども、公的資金の返済期限ですね。これは今、国が引き受ける優先株は十五年後に普通株に転換をされると。十五年という期間なんですが、やはりこれでは短いだろうということと、金融機能強化法の申請期限が来年三月までということですが、これも短いということなので、これも当然延長されると思うんですが、具体的な延長幅が決まっていればお聞かせください。二つ併せて。
副大臣(東祥三君君)
公的資金の返済期限に関してですけれども、今御指摘のとおり、現行では十五年以内というふうになっているんですが、このことも含めた上で鋭意法案作成作業に行っているところでありまして、現時点においてこれを延長するかどうかということはまだ言える段階ではありません。
それから、あと申請期限の延長に関しては、もう既に十三日に大臣から発表した談話の中でもお話ししたとおりでありますが、五年間、現行では平成二十四年三月末までで、これを五年間、平成二十九年三月末まで延長することを考えております。
野上浩太郎君
返済期限についても、言える話じゃないという話でしたが、これはもう延長せざるを得ないと思いますので、これはしっかりとやってもらいたいと思います。
そして、最後に、この金融機能強化法についての最後に、被災地の信用金庫、信用組合を対象とする公的資金の返済免除をスキームに盛り込むということでありますが、やっぱりこれは是非やってもらいたいと思うんですが、そうすると、信用金庫、信用組合の中央機関である信金中金とか全信組連とか、これと国の損失の割合をどういうふうにして調整をしていくのかということも考えていかなきゃならないと思いますが、そこについていかがでしょうか。
副大臣(東祥三君君)
御質問は、国と信金中金や全信組連の返済負担割合についてどのように調整するつもりなのかと、こういう御趣旨だと思いますが、この信用金庫、信用組合等の協同組織金融機関向けの特例については、信金中金や全信組連といった中央機関が一定の主導的役割を担っているという特性を踏まえた上で、国と中央機関が一体となって資本参加を行うことを考えております。
この点に関しては、将来の事業再構築に伴って繰越損失の処理が必要となった場合の参加資本の整理、つまり、返したいんだけれども返すことができないと、そういう状況になったときの参加資本の整理に当たっては預金保険の資金等の活用を可能とすることを検討しております。
現在、このことも含めた上で鋭意法案作業を行っているところでありますが、いずれその詳細をできるだけ早くお示ししたいというふうに思っております。
野上浩太郎君
いずれにしても、本当に早期に対応をしてもらいたいというふうに思いますし、そして大事なのは、金融機関を守るのは当然なんですが、その先におられる債務者のことをしっかりと守っていくということなんですね。
そのことの意味も含めてちょっと次の質問をさせていただきたいと思うんですが、震災が発生してこれで二か月以上たっておりますが、この震災に関連して、この影響によって倒産をした企業、この数についてどういうふうに把握をされておられるか、お聞かせください。
副大臣(東祥三君君)
当庁としては、また政府全体としても企業の倒産件数というのは把握しておりません。ただ現在、帝国データバンクの調査によれば、直接被害型の倒産は十二社、東日本大震災による倒産八十七社のうち一三・八%、五月十一日時点であります。また、商工リサーチの調査によれば、直接被害型の倒産が五件、全体四十六件のうちの一〇・九%となっていることを承知いたしております。
当庁としては、今後とも、震災の影響も含め、景気や資金繰りの動向を十分に注視してまいりたいと思っております。
野上浩太郎君
今、金融庁としては全く把握していないということなんですが、私はこれはおかしいと思いますよ。やっぱり金融機関だけ見ていればいいということではなくて、その先の企業、債務者、それをしっかり見ながらやるというのは当然だと思いますので、ここの把握は所管外だから全く知らないということではなくて、これはしっかりと把握をしていってもらいたいというふうに思っております。
それで、今、帝国データバンクの話もありましたが、直近の数字だったと思うんですが、四月三十日時点の資料ででも六十六社倒産があって、これは阪神大震災後のものと比べると大体三倍ぐらいなんですね。その六十六社のうち、いわゆる岩手、宮城、福島で十社ということで、被災地では比較的少ないと。これは緊急の今対応で支えているということだと思います。
もう一つは、大きな問題は、北は北海道から南は九州まで、間接被害型の倒産がこれは九割を超えているということであります。あの阪神大震災のときも、その震災の発生直後はいろんな対応で支えていた。しかし、それが一年たち、二年たつと、どんどんどんどんそれが倒産に結び付いてくるということであります。さらには、それは全国的な話なので、この全国的な話をどうしていくのかということも時がたつにつれて重要な課題になってまいります。
そういう中で、一つちょっと懸念していることをお聞きをしたいと思うんですが、先般、中小企業金融円滑化に関する法案というものが成立をしまして、その法案を受けて監督指針が三月三十一日に公表をされました。その監督指針の中でソリューションの提案という項目がありまして、この中で提案するソリューションの例示の中で、事業の持続可能性について経営改善が見込まれる債務者と事業の持続可能性が見込まれない債務者を線引きをして、債務整理を前提とした助言や自主廃業を選択する場合の協力を進めると、こういう記載があります。これは、逆に言うと、再建する可能性が多少なりとも低いと判断した企業は必ずしも支援することはないということにつながるおそれがあるんではないでしょうか。つまり、これまでの中小企業の資金繰りを基本的に守るという中小企業金融円滑化法の趣旨を大きく変えるものになる可能性もあるんではないかと。
当然、モラルハザードの問題ですとか金融規律の問題というのは大事なんですが、今この震災の状況の中で、それから金融機能強化法も強化をしていこうという中で、やっぱりそういう趣旨の運用がなされるということがあっては私はならないと思うんですが、そこの部分についていかがお考えか、お聞かせください。
国務大臣(自見庄三郎君君)
野上先生からまさに適切な御指示あるいは御質問だと、こう思いますが、現在、この中小企業金融円滑化法案、これはもうおかげさまで一年延長させていただいたわけでございますし、コンサルタント機能の発揮を促進するために監督指針も策定したところでございますが、今先生が言われましたこの適切なソリューション、経営課題を解決するための方策でございますが、これは個々の債務者の状況を十分に踏まえることは重要でございますけれども、特に今般の東日本大震災による被害を受けている債務者に対しては極めて厳しい状況に十分配慮したコンサルティング機能の発揮が期待されるところでございまして、今、本監督指針の運用に当たっては、先生が御指摘なされたような点も十分に配慮してまいりたいというふうに思っております。
野上浩太郎君
このことは本当に徹底して指導していただきたいと思います。数字でもちゃんと出てきますので、よろしくお願いをいたします。
時間がありませんので次の質問に行きたいと思いますが、これは先ほどもお話もありましたが、二重債務、二重ローンの問題についてでありまして、このことについては自民党としてもこれは大変大きな問題だと受け止めておりまして、今党内でも提言をまとめておりますので、いずれ自民党としての案もお示しをしたいと思いますが、菅総理も、五月一日の予算委員会で、その解決策を検討するという趣旨のお話もございました。岩手県の達増知事からも、国と地元の金融機関で共同の基金を創設すればいいんじゃないかというような話もありました。いろんな検討がなされているところであります。これは公平性の問題があっていろいろ難しいところもあるというのはこれは十分承知をしておりますが、しかしここは、この問題を解決をしないと、これは債務者はもとより再スタート切れませんし、今回の場合もその地域全体が本当に再生ができないということにつながっていくと思います。
方向性としてどういう方向性が考えられるのかと。やっぱりこれは、事業関連のものとローンのものとこれは切り分けて考えていく必要があるんだろうと思いますし、事業関連のものについては、やっぱり買取り機関のようなものをつくって、それで買い取って、それを資本化をして、そして長期の再生を目指していくと。ローンについては、やっぱりこれは債務整理をして公的融資も組み合わせてやっていくということだと思うんですね。財源としては、これはやっぱり国の公的な財源と、それからあるいろんな業界のセーフティーネット資金と、それから民間の資金、これを組み合わせてやっていくということしかないと思うんですが、この方向性について、官民で組み合わせてやっていくんだということについてどのように考えておられるのか、お聞きをしたいと思います。
国務大臣(自見庄三郎君君)
野上先生御指摘のとおり、二重ローンの問題あるいは二重債務の問題はもう極めて重要な問題であるというふうに認識をいたしております。
私がたまたま所掌させていただいているのは民間金融機関でございますから、これだけでは対応できない問題もございますけれども、しかしいろいろな工夫について幅広く検討させていただく必要があると思っておりまして、今先生も言われました公平性の問題もございますけれども、やはりこういったときでございますし、非常時には非常時の対応の仕方があるというふうに私は前から申しておりますように、この問題、大変政策金融につきましては各省庁にわたっておりますし、それから財政出動が必要とあれば、横の野田財務大臣が所管でございますから、これは内閣官房長官のところでしっかり調整をしていくということを昨日総理も大変、もう何度も言っておられますけれども、昨日も予算委員会でこういう質問を受けまして、口頭ではいろいろございますけれども、改めて各所掌大臣といいますか、いろいろ関係のある大臣にきちっといろいろな指示が来たところでございます。
先生もいろいろな工夫、幅広く先生たちも御意見をいろいろお持ちでございますから、それらのことをしっかり吸い上げて政府全体として取り組んでまいりたいというふうに思っております。
野上浩太郎君
これはもう本当に最大の問題になっていくと思いますんで、しっかりと取り組んでもらいたいと思います。我々も提言をしていきたいと思います。
そして最後に、自民党としても、震災以来、第一次提言、第二次提言ということで提言をしてまいりましたが、この財政金融分野でも数十に上る提言をして、それを実現をしていただいているところでありますが、何点かまだ検討中等々のものもありますのでこの場で少しお聞きをしたいと思いますが、税制についてでありまして、一つは、非上場株式等に係る納税猶予制度の事業継続要件の緩和ということであります。
この要件は、例えば五年間で雇用の八割を維持するとかいろんな要件があって、なかなか今の状況では苦しいというところでありますが、この要件の緩和について、いかがでしょうか。
副大臣(櫻井充君君)
非常に大事なポイントなんだろうと思っております。
現在、ここの事業承継税制の中でここにかかわってくる企業が三十社ほどなんだそうです。これからまた増えてくると思っていまして、準備をしていたところ。それから、今回のあの震災で代表者がお亡くなりになって事業を継続する、だけど、事業を継続するけれども事業の規模を縮小せざるを得ないと。ここに雇用の八割等の要件が掛かっていますが、どの点が問題になってくるのか等、これから実態を踏まえて検討させていただきたいと思っていますし、私も被災地選出の議員ですから、事業がきちんと継続できるように、それから税の減免がきちんと適切にやれるように努力をしていきたいと、そう思っているところでございます。
野上浩太郎君
時間が来ましたので終わりたいと思うんですが、あと、災害減免制度の適用手続の簡素化、ガソリンスタンドに関連してですね、それとか、被災者向け優良賃貸住宅の割増し償却ということについてもこれは前向きに検討をいただきたいと思いますが、最後にその二点だけお聞きをして、終わりたいと思います。
副大臣(櫻井充君君)
前者の方は被災確認が必要になりますが、伝票等が流れていてなかなか難しいので、推定でできるように要件の緩和をしていきたいと思っております。
それから、後者の方については、これ本当に実際優良の賃貸住宅ができ上がっていくように、非常に大切なポイントだと思っているんです。今回盛り込んでいないのは、実は復興計画がまだでき上がっていなくて、どの地域に対して適用していくのかということが分かっていなかったということでございまして、でき上がり次第、自民党からも御指摘がございましたので盛り込ませていただきたいと、そのように思っているところでございます。
野上浩太郎君
終わります。
第177国会 参議院 財政金融委員会 8号
野上浩太郎君
自由民主党の野上浩太郎でございます。
法案の審議に入る前に、少し震災関係について若干お聞きをさせていただきたいと思います。
私、先週、宮城県の名取市、岩沼市、亘理町、山元町周辺に行ってまいりました。いろいろな声を聞いてまいりましたが、やはり、金融面の話では当座のお金がやっぱり足りないという声が非常に多かったというふうに思っております。
今現在、金融機関では十万円までは本人が確認できれば柔軟に払い出すと、対応するということをやっておられるんですが、いろんな声の中で、やはり親が亡くなられたり行方不明になったときに、子供さんだけになっているということがあると。そういうときに、子供たちにそういう預金をしっかり払い出してやってほしいという話ですとか、あるいは本人以外の親族への預金の払出しということも配慮してほしいとか、こういう声が非常に多かったというふうに思います。
もちろん相続等の関係もあるんですが、今全銀協の方からも要請ということで文書が出されているようなんですが、現地ではやっぱりそういう対応が全く進んでいないところが非常に多いんですね。ですから、まずそこの取組を一層徹底していくということが大事だと思うんですが、どうでしょうか。
〔委員長退席、理事大久保勉君着席〕
大臣政務官(和田隆志君)
野上委員に御指摘いただきましたように、被災後いろいろな困難な状況をお聞きいたしております。
累次、金融庁としても各金融機関の方に要請を発しておりますが、今おっしゃったように、全銀協の方がそういった趣旨を踏まえていただきまして、今例示されました親族等、亡くなられた本人は預金口座を持っていて、その親族が金融機関に行っていただいたときに引き出せるということを柔軟に取り扱われたいということを全銀協としても要請を発出しまして、実際にはもう既にそういったことに対応をかなりの金融機関に取っていただいているようでございます。例えば、お子さんがお父さん、お母さんが亡くなられた後、お父さんの預金口座についてお父さんの氏名、生年月日等をしっかりお話ししていただければ、そこの部分の引き出しも対応していただいているということのようでございます。
今御指摘のように、そうしたことがあることは知っていただきつつも、まだまだ徹底されていないじゃないのということで御指摘いただいておりますので、金融庁としましても、ホームページに掲載するだけでもなく、被災地においてポスターにおいてそうした内容を周知徹底に努めるような掲示を張り出すといったことにも取り組んでまいります。
野上浩太郎君
是非その周知徹底をお願いしたいと思いますし、恐らく今後どこにあるのかも分からないというような状況も出てくるかと思いますので、そういうことも引き続き検討を続けていってもらいたいと思います。
もう一つは、被災地の話の中で、今の当座のお金の話とともに、もう一つは、やっぱり今後の展望がなかなか描けないという話の中でいわゆる二重ローンの話がございました。いわゆる過去の借金があると、それから、これから被災した家屋を建て直したり工場を建設をしていったりということになると、二重ローン、三重ローン、四重ローンと、こういう多重債務の形になってくるわけであります。
例えば、阪神大震災のときなんかは、利子の補給、一定の利子の補給がありましたり、あるいは今回も住宅金融支援機構で返済を五年間猶予というような対応も始まっておりますが、やはり民間金融機関も含めて、この被災者の二重ローンということに対する対応というものも必要になってくるかと思いますが、いかがでしょうか。
国務大臣(自見庄三郎君)
野上議員からの御質問でございますが、私も先週の金曜日と土曜日、仙台と石巻でございますが行かせていただきまして、向こうの金融関係、地方銀行、信金、信組、いろいろ会わせていただきましたが、やはりこの二重ローンの問題が大変大きな問題として指摘をされまして、今先生が言われましたように、これは中小企業金融円滑化法案、これは、例えば、今住宅ローンの話を先生されましたけれども、これは積極的にこの趣旨を踏まえて対応するようにということも言っておりますし、今当面、先生御存じのように、ほとんどの金融機関は住宅ローンの場合、返済を一旦停止いたしておりますので、そういった意味で具体的な変更の条件を取るように言っておりますし、また二重ローンの問題につきましては、今先生もございました住宅金融支援機構、昔でいう住宅金融公庫でございますけれども、これが阪神・淡路のときは三年から五年に猶予期間を延ばしたということもございますので、やはり民間の金融機関だけでは限界があるところがございますから、公的金融機関と、それから企業の場合は特に信用保証制度が大事ですから、私は前回も非常時には非常時の対処の仕方があるというふうに申しましたので、またいろいろな御意見を聞かせていただきながら、しっかり、被災者が実質的な負担を軽減されるといった対応の検討をしっかり金融機関と一緒になって、また指導監督する責任もあるわけでございますから、金融庁といたしましても被災者に対して円滑な金融仲介機能を発揮するように指導してまいりたいというふうに思っております。
野上浩太郎君
是非、この問題については、今お話があった、多分金融円滑化法の範囲だけではなかなかもう済まないというふうに思うんですね。これから多分社会問題化してくる問題だというふうに思いますので、公的部門の範囲も含めてしっかりと検討してもらいたいと思っています。
今、自見大臣も被災地の方に今週末行ってこられたということでありますが、やはり地方金融機関の、これは信金、信組も含めて、被害というのは本当に甚大でありました。今、金融庁として被災地の金融機関の被害状況をどういうふうに把握しておられるか、ちょっとお聞かせください。
大臣政務官(和田隆志君)
今委員御指摘の部分というのは、金融機関の被災状況ということでお聞きいただいたものと承知いたしてお答えしますが、実際に東北六県及び茨城県の中に本店のあります金融機関、七十二ほどございます。その中の営業店約二千七百ほどございましたが、三月十四日時点ではその約一〇%に相当する二百八十の営業店が閉鎖でございました。
〔理事大久保勉君退席、委員長着席〕
この一か月間、鋭意店舗を開けるよう努力していただいた結果、現時点、四月二十日時点でございますが、その店の数、百二十まで減少いたしておるということでございます。その結果、今現在では九六%の営業店が今までと同様、営業を行っております。
その他、実際に被災された方々の便宜のために鋭意努力していただいておりまして、現在、被災の結果、閉鎖したままになっている店舗におきましても、隣接店舗等、他の店舗において対応できるように態勢を取っております。
また、被災者の方々が避難されておられる場所で臨時窓口を設置いたし、かつ申し上げれば、他の金融機関のネットワークも通じまして、先ほどちょっとお話の中に出ておりましたけれども、どこに行ったらいいか分からないという方々の分も含めて対応を取っていただくよう努力をしていただいているところでございます。
野上浩太郎君
本当に、臨時の窓口をつくったり、大変な努力をして今やっておられると思います。まさに、こういう地方金融機関をしっかりと万全な支援をしていくということがやっぱりこれは地域復興につながっていくというふうに思います。
そういう中で、先般、仙台銀行に続きまして、東北最大の地銀である七十七銀行も公的資金の活用ということを表明をされました。恐らくこれを機にほかの金融機関も同様な動きというものを出していくんだろうというふうに思いますが、やっぱりこの被災地の金融機関が公的資金を求めやすい状況をどういうふうにしてつくっていくかということで、大臣もいろんな記者会見等々でいわゆる金融機能強化法の改正について言及をされています。
やっぱりポイントは、その経営陣の責任をどうするのかと。あるいは、経営強化計画の期間を、今三年ですが、それを延長していくのかどうか。あるいは、長期にわたる復興資金なんで、返済期限を十五年以内ということから、これを延ばしていくのかどうか。いろいろあると思うんですが、改正の内容によっては今の復興に向けての動きということにブレーキを掛けかねないというふうに思うんですけれども、是非早く、今言ったようなポイントも含めながら、しっかりとした動きを出してもらいたいと思うんですが、大臣、いかがでしょうか。
国務大臣(自見庄三郎君)
野上先生が言いましたように、もう今は本当に被災に遭った人の立場、被災に遭った特に中小企業の立場に立って政治が考えていくことが大事だと、こう思っておりまして、これ麻生内閣のときに作られた法律で、リーマン・ショックのときに作られた金融機能強化法というのがございまして、これ御存じのように、十二兆円自己資本を増強することができるわけでございますが、今、三千七、八百億使っておりますけれども、まだ十一兆以上自己資金があるわけでございます。
これは、先生が言われましたように、この法律は、今は経営者の責任を問うというふうな項目がございますが、今回の場合はこれは天然災害でございますから全く経営者の責任はございませんし、そういった意味で、私は経営者の責任を求めない、法律を変えたいと、こういうことを申し上げたわけでございますが。今鋭意、非常に使い勝手がいいような法律、金融機能強化法の特に特例ですね、この東北六県と茨城県、今度被災された地域を特例にして、非常に、できるだけ、民間金融機関ですから基本的に人からお預かりしたお金をお貸しをするということでございますから、当然一定の金融規律、限度はございますけれども、さっき先生も言われましたように、公的金融と、また企業の場合、特に信用保証制度が大事でございますから、そういったことと絡めてしっかり金融機能、そして今次の東日本大震災という未曽有の震災が金融にいろいろ機能を今後も与える必要もあることが考えられるわけでございますから、そんなこともしっかり注視しながら、まさにこの地域における金融機能強化をやっていきたいというふうに思っております。
野上浩太郎君
是非、もうスピードが大事なんで、早くやってください。
それでは、法案の方に入っていきたいんですが、今議論のあった公認会計士制度の見直しということであります。これについては、同僚の古川先生、西田先生の話を通じて、もう本当に白旗が上がったというような状況だと思うんですが、確認の意味も込めて質問をさせていただきたいと思うんですが。
そもそも、平成十八年に新試験制度に移行をしたということなんですね。これから五年しかまだたっていないわけなんですね。こういう短期間にやっぱり国家試験制度をころころ変えるということについて、これは先ほどお話のあった受験生の方もそうなんですが、社会的にも、国民の信頼という意味でも、これは大きな影響があるんだというふうに思うんですが、そこの部分をどういうふうに考えておられたのか、お聞かせください。
大臣政務官(和田隆志君)
今御指摘のように、五年ほどの経過期間ということでございますが、私どもとしましては、公認会計士制度に関する懇談会というのを設けて、そこに十回に及ぶ議論を積み重ねてきているという状況でございます。その中で、いろいろな経済界等の様々な関係者から御意見をいただいている中でこういった新たな会計の専門家資格を設けることが適当という結論をいただいたものですから、そういったところを踏まえて考えた改正案でございまして、そうした意味におきまして、御指摘ではございますが、国家資格への信頼を大きく揺るがせるというところまでは考えておらないところでございます。
野上浩太郎君
もう本当に、さっきからのいろんな議論、答弁を聞いていても、本当にもうはっきりしないんですね。自見大臣、もう一回、今回この財務会計士の制度をつくったということのポイントを、ポイントで結構ですから、簡単にお聞かせをいただきたいと思うんですが。
国務大臣(自見庄三郎君)
会計の能力を上げろということは、基本的に経済がグローバル化した中で世界の共通の私は大きな方向だと思っております。
そういった中で、今いろいろなお叱りはいただきましたが、やはり、企業活動が高度化する、あるいは国際化する、あるいは複雑化する中で企業の会計実務について更なる充実が必要だということは、これは万人大体認めていただけるところだと、こう思いますが。
そういった中で、今大臣政務官も言われましたように、まさに金融庁が中心となりまして、どういうふうなやり方で今からの企業会計をやっていくかということで、公認会計士、税理士、経済界、これは経団連でございますけれども、あるいは教育界等々の有識者をメンバーとして懇談会を十回ほどいろいろ開いて意見を聞いていただいて、この事務方には大変御努力いただきました。
事務方が、こういった企業会計士というのはやはり必要であるということでございましたが、今さっき申しましたように、経済界が是非やってくれというような要望も強かったというふうに私は聞いておりますけれども、リーマン・ショック以来不景気になりまして、実は、雇用できなくなったといったら悪いんですけれども、おる人だってリストラしようかということになりましたので、そこで大変大きな率直に言えば経済環境の変化があったというふうに思っておりますが、そういったことで法律を出させていただきましたが。
いずれ、国権の最高機関は国会でございます、唯一の立法機関でございますから、いろんな御批判、御判断があると思いますけれども、それは当然でございますけれども甘んじて受けさせていただくし、その責任は、私何度も言いました、これは私が国務大臣としてこの法律を内閣法として出させていただいたわけでございますから、責任はしっかり私一人にあるというふうに思っております。
野上浩太郎君
まあ責任の所在の話をしているつもりはないんですが。
今、いわゆる経済界から非常に要望が大きかったと聞いていたという話もあったんですが、それでは、企業がいわゆる財務会計士を活用する見通しとか調査とか検証とか、そういうことをやられたんでしょうか。
政府参考人(森本学君)
今回御提案させていただきました企業財務会計士の創設の検討の過程におきまして、先生御質問の、企業がそうした資格を有する者を活用する見通し調査につきましては、まず、一昨年四月以降、運用面の取組ということで公認会計士の方の活動領域の拡大という取組を行いまして、これは金融庁や経団連、公認会計士協会が言わば公認会計士の方の民間企業への就職促進の活動を行ったわけでございますが、そうした運用面の取組だけでは必ずしも十分ではないということで、制度面の対応が必要であるということが課題になりまして、それを受けた形で、一昨年の十二月以降いわゆる懇談会で検討を行ってまいりました。懇談会では、先ほども御紹介いたしましたが、経団連のアンケート調査、また試験合格者の再度の意識調査等もいたしまして、そうした点を踏まえて検討をしてきたものでございます。
野上浩太郎君
そうすると、そのアンケート調査の中では何社ぐらいがこれは必要だという話をしているんですか。
政府参考人(森本学君)
これは、平成二十二年二月に経団連で行った調査でございまして、監査ライセンスとは別の会計知識を有するという能力証明が必要かという問いに対しまして、六八%の社が必要だという回答をしております。また、資格制度を能力の認定と監査ライセンスの二段階に分けるということについても、賛同するという意見が六四%という結果でございました。
野上浩太郎君
試験制度の内容についてはそうなのかもしれないんですが、実際に企業財務会計士というものができた場合に、企業として採用する、しないというような、そういう検証はしたんでしょうか。
政府参考人(森本学君)
具体的に何名採用するとか、そうした数字は、そうした回答をいただくような調査は行っておりません。
ただ、こうした資格を設けることが企業の採用にとっても有意義であるといった回答もいただいておりまして、全体としまして試験合格者の企業への就職を促進する効果があると懇談会では考えたところでございます。
野上浩太郎君
やっぱりそれは全く認識が違うんですよね。そういう資格が有意義かどうかという問いに対しては有意義と答えるでしょうね。しかし、それが企業が採用するかというのは全く別問題なんです。
自民党でも先般経団連等々経済界の声を聞いたんですが、やっぱり企業が求めている人材のニーズというのは、そういう会計の知識も必要なんですが、総合評価なんですよね。会計の知識とともに、やっぱりビジネスコミュニケーションの高い人材を最終的には必要としているんだということであります。ですから、いわゆる資格があればそれを取るんだということには全くつながらないということで、やっぱりこれは企業ニーズとのミスマッチがあるんだろうというふうに思いますし、また、先ほど西田議員からのお話にもあったとおり、ほとんどの受験者というのは公認会計士を目指しているんですね。ですから、その資格が取れればこれは辞めていくということにもなるんだと思いますし、企業にとっても、これは自前で財務の担当者を育成をしているんだと、国家資格をつくって無理やり受入れを迫られても困るという声もあるんですね。つまり、待機合格者の解決ということにもやっぱりこれは全くつながっていかないというふうに言わざるを得ないというふうに思っています。
それで、財務会計士の業務というのは、さっきもお話あったとおり監査業務もできないし、税務業務もできないし、何をやる資格なのかよく分からないということもあるんですが、さらには、既存の会計関連資格ですね、日商簿記検定ですとか、あるいは公認会計士と隣接する国家資格ですね、税理士等々、そういうものとの関係というものをどういうふうに考えているのか、ちょっと聞かせてください。
政府参考人(森本学君)
先生御指摘の民間の能力検定との違いでございますが、公認会計士試験は、監査論、会社法及び金商法、租税法等、様々な試験項目を内容としておる国家資格だということと、この企業財務会計士になるには公認会計士協会に登録をいたしまして、その後、能力の維持等を行うという点で民間の能力検定と異なるということでございます。
野上浩太郎君
そこの部分もしっかりと慎重な検討がやっぱりなされていないんだと思います。
これまでの推移から明らかなとおり、やっぱり財務会計士の創設というのは待機合格者への対応にもならないし、企業も必要としていない。また、将来はこれは消滅する可能性が高い制度じゃないかなというふうに思います。需要側も供給側も首をかしげているということなので、ここはやはり見直しをすべきじゃないかということを申し上げたいと思います。
最後に一点だけ、不動産の流動化、資産流動化スキームに係る弾力化の意義ということについて、法案に入っています。これはしっかり進めるべきだと私は思っているんですが、今震災に直面する中で、民間資金を活用していくということが重要な私は視点だというふうに思っていまして、いわゆる金融と不動産の融合推進をして不動産投資市場を通じた資金循環によって民間資金をしっかり活用していくんだということの意義は大きくなっていると思うんですね。リーマン・ショック以降ここは低迷しているんですが、しっかり活性化をしていくと。
この法案のTMKの話もそうですし、J―REITですとかGK―TKとか、あるいは不特法の話、PFI法の改正の話、いろいろあると思うんですが、この民間資金をしっかり活用していくための取組について最後に決意をお聞きをして、終わりたいと思います。
国務大臣(自見庄三郎君)
野上議員はお父さんもよく知っておりますけれども、大手の全国不動産会社に長くおられたということでございまして、今御指摘のように、この資産流動化スキームって大変大事だと思いますので、特にこの規制緩和ですね、そういったことを入れて、特にまた、今先生言いました、今度、東日本の東北地方の地震、津波でございますから、こういったスキームをしっかり活用できるように、適宜適切にこれを、一例言いますと、不動産、J―REITでございますけれども、含め、投資信託、それから投資法人法制については今後見直しの検討を行い、平成二十五年までにきちっと包括的な制度整備を実施するということにいたしておりまして、ひとつこの資産流動スキーム、しっかり使いやすいものにしていかねばならないというふうに思っております。
野上浩太郎君
終わります。
第177国会 参議院 財政金融委員会 6号
野上浩太郎君
おはようございます。自由民主党の野上浩太郎でございます。
まず、冒頭、私からも東日本巨大地震そして津波災害でお亡くなりになられました方々に心よりお悔やみを申し上げたいと思いますし、被災された皆様にも心よりお見舞いを申し上げたいと思います。また、今、現地で一生懸命救援に対して頑張っていただいておられる全ての方々にも心より敬意を表し、感謝を申し上げたいというふうに思います。
それでは質問に入らさせていただきたいと思いますが、昨日、平成二十三年度の予算案が成立をするということになりました。これは本来であれば、歳出でありますこの予算とそしてその歳入を執行面で担保する税法というものを、当然、これは同時に成立をさせるということが当然であるというふうに思うんですが、この予算が成立をするという事態になってもまだ衆議院から送付もされてきていないという状況であります。
参議院では、予算が送付されてきたときに、参議院としての意思を示すためにその受領を一日遅らせるということもありましたし、これは西岡議長の意思でもあったわけであります。昨日の両院協議会でも、何で税法を送ってこないのかと、この説明も全くなかったということであります。
これはまさに憲政の常道を踏み外すような、本当に無責任な私は対応だというふうに思いますが、こういう状況になったことについて、大臣の見解を聞きたいと思います。
国務大臣(野田佳彦君)
政府としては、平成二十三年度の予算と、そしてそれを裏付ける関連法案を年度内に一体的に成立をさせるということを目指してまいりました。残念ながら、予算案は昨日成立をいたしましたけれども関連法案はまだ残っているものが多いということでございまして、これ、国会の運びにかかわることについては詳しくコメントは避けたいと思いますけれども、結果的にはまだ残念な状況が続いているというふうに思います。
二十三年度の予算は通りましたけれども、これが円滑に執行していくためにも、やっぱり特例公債法案等々必要な法案は、これは早く成立しなければなりません。直ちに執行に支障が出るわけではありませんが、余りにも遅延した場合にはその影響が出てくると思いますので、引き続き関連法案についての御理解をいただくべく説明をさせていただきたいというふうに思います。
野上浩太郎君
国会の運びという話もありましたが、皆さん、これは政府・与党一体でやるという話をされているわけですから、これはしっかりと、やっぱり衆議院の方は多数を持っておられるわけですから、やろうと思えばできるんですよね。これをしっかり送ってこないということは、もう事実上その法案の中身の審議を拒否しているということに等しいわけなんで、これは本当にもう猛省を求めたいというふうに思っています。
そして、その結果、三月今末を迎えるわけでありますが、いろいろ租税特別措置等々の期限になってくると。このままではやっぱり国民生活に大きな支障が出てくるということであります。こういうことは何としても避けなければならないということで、自民党、公明党両党はいわゆるつなぎ法案、これを提出をするということになります。
ちょっと思い出していただきたいんですが、三年前、ガソリン値下げ隊という、あのみっともない話があったと思います。時の衆議院の河野議長が本会議に臨むのを実力行使で阻止をするというような、本当に国会の権威をおとしめるような対応があったわけであります。
我々は、そういうふうに法案を人質に取って国民生活を混乱に陥れるということはいたしません。粛々とつなぎ法案を提出をして成立をさせるということで動いているわけでありますが、まさにこれは責任野党としての対応だというふうに思っております。
こういうつなぎ法案の対応も含めて、もう一度、今のような関連法案の状況がこういうふうになっているということをもう一回答弁いただきたいというふうに思います。
国務大臣(野田佳彦君)
今お尋ねの税制関連の法案の審議は、衆議院の財務金融委員会において様々な観点から御議論をいただいておりました。残念ながら、年度末が近づく中でなかなかまだ合意形成ができないと。そういう中で、特に租税特別措置の期限がこの三月末に切れてしまうことによって不測の事態が生じかねない、国民生活に支障を来す可能性があると。
そういうところから、自民党、公明党の皆さん、野党の皆さんがこういう形でつなぎ法案というお知恵を出していただいたことには心から感謝を申し上げたいというふうに思いますが、これはあくまでつなぎでございまして、おしりまでずっと待っているということではなくて、それまでにも税制改正の本体も含めて合意ができるように、これから努力をしていきたいというふうに思います。
野上浩太郎君
まさにこの法案はつなぎ法案でありまして、三か月なんですね。この三か月という意味を政府・与党はやっぱりしっかりとかみしめてもらいたいというふうに思うんです。この三か月の中でどういうふうにして与野党協議をしっかりと進めていくのか、これは本当に大事な三か月だというふうに思っています。
昨日の予算委員会でも菅総理は、何を優先して財源を振り向けるのかと、与野党で合意形成を図っていきたいと、こういう答弁がありましたが、その出発点はやっぱり私はばらまき政策、いわゆる四K政策、この取扱いだというふうに思っています。
一つには、高速道路無料化について、これは見直しの方向で動いているということですが、それはそれでよろしいでしょうか。
国務大臣(野田佳彦君)
国交省において、特に割引の財源についての見直しというのは検討してきているというふうに承知をしています。
野上浩太郎君
無料化自体見直すというような認識でおるんですが、それはそれとして、高速道路無料化も当然見直さなければならないと。
そして、やっぱり大きなものは子ども手当だと思うんですね。この子ども手当の見直しというのはもう当然だと思うんです。今、生活の糧を全く失ってしまっているそういう家庭がある中で、所得制限も掛けずに子ども手当を配るということが、やっぱり国民の理解を得られるとは思えない。ある世論調査では、八割を超える国民がもう子ども手当は復興財源に振り向けるべきだというふうな調査が出ている。これがやっぱり国民の声だというふうに思うんですね。
そして、子ども手当についても昨日つなぎ法案が成立を衆議院でしたということでありまして、本日、その本体については取り下げるという方向だというふうに聞いております。そうなると六か月後には、増額ももちろんなんですが、子ども手当自身がなくなるという可能性もあると。子ども手当を見直すということであれば、いわゆるこういうなし崩し的にやめてしまうということではなくて、やっぱり復興財源の一つの手当てとして、財源としてしっかりと見直すんだと。これはもう象徴的な復興財源のメッセージになるんですね。
こういうメッセージをしっかりと出すことが大事だというふうに思うんですが、この子ども手当の取扱いについて、大臣の見解をお聞きします。
国務大臣(野田佳彦君)
三月十一日にまさにこの未曽有の大震災が発生をいたしました。この大震災から東北が、東日本が立ち直っていくために復旧復興策を早急に策定をしていくと、そしてそのために財源をつくっていくことが、これは今我が国にとって何よりも最優先の課題だと思います。その財源を確保するために、今御指摘の部分も含めて歳出、歳入、これ見直しをしながら財源をつくっていくということが肝要だというふうに理解をしています。
野上浩太郎君
今の御答弁で、今御指摘の部分も含めて見直しを図っていくと、そういう答弁であったというふうに思います。まあ大分にじみ出てきているんじゃないかなというふうに思いますが、是非、もう震災が発生をして三週間近くたっているわけですから、補正予算に向けて財源の確保というのはもう本当にこれは最優先課題なので、しっかりとそこをメッセージとして出すということを政府・与党内で検討してもらいたいというふうに思います。
もう一つ、政府・与党の看板政策の一つに、いわゆる税と社会保障の一体改革というものがあろうかと思います。昨日の予算委員会でも答弁があって、先送りも含めた見直しをしていくんだというような趣旨の答弁があったと思いますが、まあTPPもそうですね、六月までにということだったと思うんですが、TPPについては元々設定に無理があったというふうに思うんですが、税と社会保障の一体改革というものについて、やっぱりこれを単に先送りをするというだけだと、これはこれから復興財源として例えば国債等々も増額をしていかなきゃならないということがある中で、国債の市場の信認にもかかわる話になると思うんですね。
ですから、例えば期限を切って先延ばしをするんなら先延ばしをするとか、例えばそういうような責任を持った対応をしないと、これは中長期的な視点で見て非常に危険なことになるというふうに思うんですが、財務大臣の所見を聞きたいと思います。
国務大臣(野田佳彦君)
野上委員の御指摘のとおりだというふうに思います。まず、最優先課題は今般の大震災からの復旧と復興です。これは最優先であります。これに支障を来すことがあってはいけないというふうに思いますが、一方で社会保障と税の一体改革は、これは去年閣議決定してスケジュールについてもこれは確認をされていることでございまして、その閣議決定の変更はございません。政府の方針としてはこの中長期的な課題も先送りはできないというふうに考えております。
昨日の総理や官房長官の御答弁も今の私の話とこれは整合的でありまして、何よりも復旧復興が大事だということを強調されたわけで、スケジュールが変わるというお話をされているわけではないということで御理解をいただきたいというふうに思います。
野上浩太郎君
当然、今の震災対応が最優先だと、これはもう当然でありますが、今のお話のように、これはしっかりとそこの中長期的なところの政策というものも同時にやっていってほしいというふうに思います。
そして、政府・与党の大きな政策方針の一つとしてコンクリートから人へということがあるかと思いますが、やっぱりここも転換をしていかなきゃならぬというふうに思います。前回も、この委員会でも西田議員から同趣旨の質問があったときに、やっぱり、めり張りを付けて必要なものはやっていると、こういう答弁でしたが、果たしてそうなのかと、そうじゃない部分も私は多いというふうに思っています。
例えば、公立小中学校の耐震化の話、これは決算委員会でも私、取り上げさせていただいたんですが、平成二十三年度の公立小中学校の耐震化の予算の状況、これはどうなっているのか、お聞きをしたいと思います。
副大臣(櫻井充君)
ちょっと御答弁の前に、私の方からも、今回の津波でお亡くなりになられました皆さんにお悔やみ申し上げたいと思いますし、それから本当に今避難されている皆さんに対して心からお見舞い申し上げたいと思っています。それから、地元選出の議員として、今本当に多くの議員の方々が地元に入ってくださいまして様々な支援活動をしてくださっていることに心から感謝を申し上げたいと、そう思います。
その中で、今委員からの御質問がございましたが、二十三年度の当初予算では公立学校施設整備費に九百十二億円を計上しておりまして、そのうち耐震化事業については七百五十四億円を計上しておりまして、耐震化の事業割合が八三%になっております。
済みません、一点、今回の被災状況だけ説明させていただいてもよろしゅうございましょうか。
野上浩太郎君
短く。
副大臣(櫻井充君)
はい、済みません。
宮城県の例で申し上げますと、公立学校の場合には七百二十二の学校が、例えば校舎、体育館の倒壊や半焼、それからもう一つ、想定していなかった津波によって流失してしまっていると。ですから、耐震化以上に、場所をもう一度考えていかないといけないと、そういうこともあるのかというふうに考えております。
以上でございます。
野上浩太郎君
本当に、場所も当然ですし、耐震化自体の重要性というのはもう論をまたないというふうに思うんです。
それで、今も少しお話ありましたが、二十三年度の耐震化が、要は、二月にもう一度自治体からの調査をやった結果、いわゆる当初予算では対応し切れないような自治体からの要望があると。大体五百億円ぐらい足りないと、千棟に近いということであろうと思いますが、その状況に対して、私は決算委員会でも、例えば予備費等々でも使ってしっかり対応していくんだと、こういう方針を出してほしいという話をしたんですが、予備費等々を使うということは言えないと、できるところからやっていくんだと、こういう趣旨の答弁でありました。
しかし、これでは各自治体も全く動けないんですよ。今回はまあ復興財源等々もありますので予備費ということではないかもしれませんが、これから補正予算等々組んでいく中で、しっかり補正予算でも対応していくんだと、こういうやっぱり指針を出せれば各自治体もしっかりと動けるというふうに思うんですが、そこの補正予算等々の対応について大臣にお聞きをしたいと思います。
国務大臣(野田佳彦君)
先ほど櫻井副大臣が御説明したとおり、学校施設の耐震化については、重要な課題であるという認識の下で必要な予算措置はこれまでやってきたということでございますが、補正予算で対応するかどうかは、ちょっとこれは総合的な補正予算の組み方にかかわることなので、まだ現時点で確定的なことを申し上げることはできませんけれども、まずは、昨日成立した当初予算の着実な実行の中で対応を図っていきたいというふうに思いますし、特に危険性の高い施設の耐震化事業を最優先させるなど執行上の工夫も、まずはそこからしていきたいというふうに考えております。
野上浩太郎君
ですから、そういう答弁では自治体は動けないんですね。夏休みにしっかりやるということがやっぱり大前提になるわけですから、今のこの時期にそういう方針の表明がないとなかなかそれは進まないんです。
ここは本当に、これからのいろんな審議の中でも一つのポイントになると思いますので、是非その方針を表明できるような方向性を出していただきたいなというふうに思うんですが、もう一回、どうですかね。
国務大臣(野田佳彦君)
去年も、夏休みに対応するように、去年は予備費で対応をさせていただきましたけれども、これはちょっとよく地域の事情とか勘案をしながら判断をさせていただきたいというふうに思います。
野上浩太郎君
是非その方向でお願いしたいと思います。
それで、こういう耐震化への対応からもそうですし、いわゆるスーパー堤防の話ですとか道路予算の圧縮の話ですとか、めり張りを付けるという答弁なんですが、そうではないところが多々見られます。そういう意味では、やっぱりこれから復旧復興に向けてやっていこうというときに、その底辺にある根本の哲学というものがないとこれはやっぱりその復興も進まないと思うんですが、いわゆるこの防災関連公共事業、コンクリートから人へということではなくて、しっかりと命を守る事業については進めていくんだ、そういう方向に転換をしていくんだと、このことを聞きたいと思います。
国務大臣(野田佳彦君)
必ずしも公共事業を全て否定という路線で我々はやってきたわけではなくて、真に必要なインフラ整備については必要な予算措置はとってきたつもりでございますし、特に、激甚な水害、土砂災害の生じた地域における再度災害防止対策などは、これは増額をこれまでもしてきているところでございますが、今回のまた大震災を受けて、当然これから復旧復興を図っていかなければなりません。単に旧に戻すだけではなくて、特に復興の段階の予算を組むときには、きちっとした町づくりの哲学、地域再生の哲学を踏まえて、コンクリの部分ではどういう部分の対応ができるか含めて対応を検討していきたいというふうに思います。
野上浩太郎君
根底の部分のメッセージとしてはちょっと弱い気がいたしますが、しかし、今、復興復旧に向けて全力でやらなきゃならないというところだと思います。
大臣に、今回の復旧復興に向けての決意を聞きたいと思うんですが、やっぱり今、各自治体も懸命に今対応をしていると。そういう中で、やっぱり財政が足りないからと、お金がないからいろんな対応が滞るということ、このことがあってはいけないんですね。やっぱり財政は心配しなくていいと、お金の心配はしなくていいからとにかくやれることからしっかりやってほしいと、こういうメッセージを是非出してほしいというふうに思うんですが、いかがでしょうか。
国務大臣(野田佳彦君)
まさに一日も早く東北地方、東日本が元気になるために、そのまさに対策は万全を期していきたいというふうに思います。
特に、今回は規模が大きい、広範囲に被害が出ているということに加えて、特徴的なことは、やっぱり自治体機能が著しく低下をして、壊滅的な打撃を受けている自治体が多いということであります。ということは、これまでは市町村と都道府県と国の役割分担、公助の部分ございましたけれども、特に市町村の部分、県も大変負担が多いという中で、これ国が特段の配慮をしなければならないケースが多いと思います。
その意味からも、発災の翌日にこれ激甚災害に指定をさせていただいて国の負担の割合を増やすと同時に、おとといも、特にこれ被災地において被害の多かった岩手とそして宮城と福島県については要望が来ておりました、災害復旧に向けてのです。様々な要望ございまして、これも三百一億円予備費で対応させていただきました。予備費で対応ということは、これ全て国が支援ということでございますが、こういう形で、なるべくできるだけ自治体の御負担を減らすべく努力をさせていただきたいというふうに思います。
野上浩太郎君
是非そういう決意でやっていただきたいと思います。瓦れき処理についても全額国費でという方向も打ち出されておりますし、そういう方向でやってもらいたいと思うんですが。
今、まさに緊急の救助活動ということでありますが、そのベースとなっているのは災害救助法だというふうに思うんですね。この災害救助法については、国の負担の上限というのは九割ということでありますが、あとは交付税措置等々でということでありますが、これはやっぱりもうこの際十割まで国がやるんだと、このことを是非出してもらいたいというふうに思いますし、もう一つは、さっき櫻井副大臣からもちょっとお触れがありましたが、今回は、地震もそうなんですが、津波災害なんですね。ですから、そこの家をもう一回建築をするといっても、そこの地盤がもう地盤沈下したり、そこに、元あったところに復旧をするというのが災害救助法のベースの考え方なんですが、そこではもう駄目だと、ほかのところで、高台の方で建て替えたいんだというような考え方もあるわけです。
ですから、是非その負担を十割にするということと、津波災害なんだということに対応できるような、そういう考え方で災害救助法に当たってもらいたいと思うんですが、大臣、いかがでしょうか。
国務大臣(野田佳彦君)
野上委員御指摘のとおり、災害救助法だとこれ最大だと国の負担は九割になります。それに残りの地方負担分を総務省の特別交付税の措置によって対応することによって地元の被災地の負担を極小化すると、そういう考え方に立ってこれまで取り組んでまいりました。
瓦れきの撤去については、被災地は負担は基本的にはなくなるというレベルになりましたけれども、個別の様々な事業ごとにこれよく勘案をしながら考えていきたいというふうに思います。
それから、単に旧に戻すだけではなくて、高台へなどの移転なども含めて住宅への支援策のお話でございますけれども、今の現行における住宅復旧に関する支援策を申し上げますと、生活再建のための被災者生活再建支援制度に基づく支援金の支給などの制度があるほか、被災住宅の復興支援として住宅金融支援機構の災害復興住宅融資、それから居住に適当でない区域からの集団移転促進事業の下で移転者の住宅団地における住宅建設、土地購入に対する補助などの制度がございます。
面的な広がりが大きい今般の災害の特殊性に鑑みまして、地域全体の防災の様々な態様に着目してきめ細かな住宅の整備を支援することが肝要でございまして、被災地の現況なども踏まえながら適切な対応をしていきたいというふうに考えております。
野上浩太郎君
個別の対応はそれでいいんですが、是非、全額、十分の十でやるんだというような方向を出していただくということがやっぱりこれは大事だというふうに思いますので、それはしっかり検討してもらいたいと思います。
ちょっと時間がなくなってきましたので、中小企業等々への対応について移りたいと思うんですが、今回の地震で被災されている地域の企業の皆さんも当然そうですし、それ以外の、例えば取引先の企業等々についても非常にこれダメージが広がっているんですね。この状況に対応するためにいろんな金融支援等々が検討されているところなんですが、一つには、やっぱり危機対応融資制度ですね。リーマン・ショックに対して創設をされたものでありますが、ここをやっぱり上限二十億とかいうんじゃなくて拡充をして、被災地も当然ですが、その被災地の取引先の企業にまで拡大をするような、こういう対応を是非してもらいたいと。これは日本全体の経済にもかかわってくるというふうに思いますのでお願いしたいのですが、どうでしょうか。
国務大臣(自見庄三郎君)
野上議員にお答えをさせていただきます。
三月十一日、未曽有の地震、津波に襲われたわけでございまして、今先生から特に金融機関の強化を図るべきではないかと。本当にあの日、三月十一日でございますが、私も阪神・淡路大震災のときにたまたま衆議院の逓信委員長をさせていただいておりまして、そのすぐ後、神戸の被災地に上がらせていただきました。地震というのはいかに物すごい災害であるかというのを自分も実感しておりましたし、その後の復興を一生懸命下働きをさせていただいた人間ですから、これはもうとてつもないことが起きたと、こう思いまして、日本銀行総裁とともに、当地の七十二、東北地方と茨城県に金融機関がございまして二千七百の要するに営業所、支店等がございますから、そこに緊急にお願いをさせていただきました。
そういったことを踏まえて、今先生のお話にございました金融機関そのものが、そして自己資本が非常に傷んでいるんじゃないかという話がございましたが、これは麻生内閣のときに、今お話しのリーマン・ショックのときに作られた金融機能強化法という法律がございまして、これまで十二兆ほど自己資本を積み増しできますけれども、そういった法律も使いながら、全身全霊を挙げてきちっと地域の中小企業の立ち上がり、そういったことにしっかりと働かせていただきたいというふうに思っております。
野上浩太郎君
今は多分次の質問の答弁をされたんじゃないかなと思います。私が聞いたのは、危機対応融資制度についての拡充についての話を聞いたんですが、どうですかね。
国務大臣(自見庄三郎君)
それは先生、ちょっと大変恐縮でございますが、政策金融機関に対する質問だと思いますが、私の担当しているところは民間金融機関でございますが、しかしながら、財務大臣が後で答えると思いますが、たしか二兆六千億の緊急融資をせよということを言っている、財務大臣が後から答弁があるかと思いますけれども。これは経済産業省だと思いますけれども、そういったことをやらせていただいているというふうに聞いております。
国務大臣(野田佳彦君)
端的にお答えしますけれども、委員御指摘のとおり、今般の地震の被害は危機対応融資の対象になりました。また、激甚災害指定を踏まえまして、特に著しい被害を受けた方については金利の優遇措置をとっているところでございます。
具体的な被害の状況、全体像の把握に努めながら、また関係者の声も反映しながら、これからも適切に対応していきたいというふうに思います。
野上浩太郎君
是非、その危機対応緊急融資の拡充をお願いしたいと思うんですが、ちょっと次の質問、もう大臣先に何か答弁をされてしまったんですが、地方金融機関への支援ということで今お話のあった金融機能強化法の、これを利用して公的資金を投入すると。そのときもやっぱり従来のような資金を投入して監督を強化するということではなくて、災害対応の運用をするべきだというふうに思いますし、もう一つは、不良債権処理の指針となる検査マニュアル、これについてもやっぱり災害対応ですから、従来より緩和をしてやっていくということが大事なんで、そこを、通達を出したのは分かりますよ、ただ、通達を出して要請するだけでは意味がないんで、そういうことの具体的なところも含めてやってほしいと、こういうことであります。端的にちょっと答弁してください。
国務大臣(自見庄三郎君)
少し長い話に、答弁になりましたが、先生、今議題になっている中小企業金融円滑化法案で返済猶予あるいは貸付条件の変更等を申込みがあった場合は誠心誠意これに応じるようにという通達を出しておりますので、こういったことを踏まえて金融機関においてもしっかり金融の円滑化に努めてまいりたいというふうに思っております。
野上浩太郎君
いや、ですから、通達を出したのは分かっているんで、具体的な対応をしっかりやってほしいということなんですが、これ以上答弁が出てこないようなのでもう最後の質問に移りますが。
今、政府においても個人や中小企業等々に対していろんな支援やっておられると思いますよ。しかし、それがやっぱりなかなか伝わっていない。被災地の皆さんとかに伝わっていないところが非常にある。
例えば、避難所でも一台のテレビを皆さんで食い入るように見ておられるわけです。ですから、やっぱり私は、テレビを使った、いろんなコマーシャルもやっていますが、金融支援あるいは財政支援等々についての情報をテレビを使ってしっかりやっていくと、このことを是非やってほしいと思うんですが、いかがでしょうか。
委員長(藤田幸久君)
自見大臣、時間が来ておりますので、簡潔に答弁をお願いいたします。
国務大臣(自見庄三郎君)
分かりました。
先生の広報が大変大事だという話でございましたが、全く先生の言われるとおりでございまして、金融庁も三度ほど通達を出しまして、昨日も私は東北財務局長と直接話をしまして、宮城県の中小企業団体、あるいは金融業界、あるいは被災された方等、この話を周知徹底するようにということをやったということでございます。しかし、同時に、被災者を回る、あるいはテレビ、新聞、そういったことを全面的に広報する、あるいは避難所にポスターを張るとか、それから、地域FM放送というのが今先生も御存じのようにありますので、それに直接財務局長が出てPRをさせていただいたということもございますので、徹底的に、人に知っていただくことが大事でございますから、徹底するように全力を挙げてやらせていただきたいというふうに思っております。
野上浩太郎君
具体的にしっかりやってください。
終わります。
第177国会 参議院 決算委員会 3号(午後の質疑)
委員長(鶴保庸介君)
ただいまから決算委員会を再開いたします。
休憩前に引き続き、平成二十一年度決算外二件を議題とし、質疑を行います。
野上浩太郎君
午前に引き続きまして、ちょっと決算のことにつきまして審議をさせていただきたいと思いますが、午前中は江田法務大臣から十分な御答弁がいただけなかったので残念ではありますが、やはり決算の早期提出というのは、これは極めて重要なことだというふうに思っています。民間企業でも、やはり年度末にしっかりと決算をやって、それをもって新しい事業計画を立てていくと、これは当然のことであります。
決算自身は、今、十一月に提出をされるということで、これも参議院の決算重視の改革が進んできた一つの成果であろうというふうに思いますが、この十一月提出を更に一か月でも二か月でも早めるということができれば、これは新年度決算についての予算にも絡めていろんな議論ができるということになりまして、決算の更なる早期提出ということは重要な課題だというふうに思っておりますが、菅総理の認識をお聞きいたします。
国務大臣(野田佳彦君)
平成十四年度までは通常会の冒頭に決算と検査報告を出すということでやってまいりましたけれども、参議院からの御要請がございまして、委員御指摘のとおり、現状においては国会開会中であれば毎年十一月二十日前後に提出をしてきているところであります。
より一層早めにしろということでございますけれども、決算事務の電算化を進めるなど工夫を凝らして、会計検査院とともに協力を行い、できる限りの努力をこれまで行ってまいりました。これを更に早期にできるかどうか、なかなか実務的には今困難なところがありますけれども、検討させていただきたいというふうに思います。
野上浩太郎君
菅総理、そういう認識でよろしいでしょうか。
内閣総理大臣(菅直人君)
できるだけ充実した議論が次の予算に反映するようにということで、そうした努力はすべきだと、こう考えております。
野上浩太郎君
今総理からも前向きな答弁をいただいたので、是非それはしっかり指示をしていただきたいと思いますし、委員会としても是非この早期提出に向けて決議等々を検討したらいかがかと思いますが、委員長、よろしくお願いします。
委員長(鶴保庸介君)
後刻理事会にて協議をいたしたいと思います。
野上浩太郎君
次に移りますが、熟議の国会という中で、政府の対応で一つずさんな対応が出てまいりました。それは、質問主意書についてであります。
上野通子参議院議員から質問主意書が提出をされたわけであります。これは、高校無償化にかかわることについて各都道府県に調査をすると、このような質問主意書でございました。結果として出てきた数値に、四十七都道府県のもののうち何と二十三件が間違いだったということが発覚をいたしました。
この責任について、どうお考えかお聞かせいただきたいと思います。菅総理。
国務大臣(高木義明君)
野上委員にお答えをいたします。
二月七日の月曜日に、御指摘がございましたように、上野通子参議院議員から提出されました質問主意書、高校無償化に伴う私立高校の授業料等の値上げについての件でございました。
文部科学省としては、私立高校の許認可を行う都道府県に対して毎年度調査をいたしております。それに基づいて答弁書を作成し、二月の十五日、火曜日ですが、閣議決定をした次第です。その後、一部の県から報告書内容に誤りがあるということが分かったために、文部科学省から全都道府県に対し回答内容の再調査を依頼したところ、今御指摘の二十三件の都府県の数値が誤りであることが判明をいたしました。答弁書の一部に事実と異なる内容が記載していたことについては誠に遺憾でございます。
したがって、三月四日の金曜日の閣議におきましては、上野議員から再度提出をされました、誤った答弁書を閣議決定した原因についての政府の見解と今後の対応策に対する質問主意書に対しまして、再調査をした結果に基づく答弁書を決定したところでございます。
今後、同様の調査に当たりましては、正確な調査の実施に十分留意をしてまいりたいと思っています。
野上浩太郎君
内容は分かっているんです。聞いたのは、そういう答弁書を出した責任についてどう思っているのかと、こういうことを聞きました。
今文科大臣からは大変遺憾であると、そういう答弁ありましたが、菅総理、この質問主意書というのは菅総理の名前で議長に提出をされると、閣議決定をされると、こういう重いものであります。このことについて、菅総理の重い責任、このことについて菅総理から御答弁いただきたいと思います。
内閣総理大臣(菅直人君)
今文科大臣からも答弁ありましたけれども、都道府県に対する調査に基づいて二月十五日に閣議決定した御指摘の質問主意書に対する答弁書について、データを調査するため全都道府県に問い合わせたところ、事後的に訂正する県が多くあり、結果として一部に実態と異なる内容があったことは、答弁書を閣議決定した内閣としても遺憾なことだと、このように思います。
今後、同様の調査に当たって、正確な調査の実施に努めるとともに、こういったことがないように努めてまいりたいと思っております。
野上浩太郎君
今、菅総理から謝罪がありましたが、いや、本当に、熟議の国会ということでありますので、こういう基本的な資料について間違いのないように、このことを本当に猛省を求めたいというふうに思っています。
先ほどニュージーランド地震、私の地元にも本当に関係の深い出来事でありましたが、このニュージーランド地震の対応をめぐって、初期対応、私はいろいろ問題があったというふうに思っております。このニュージーランド地震が起こった当日に、富山県の自民党の国会議員団全ての名前で、そして外務省に参りまして要望書を提出をいたしました。
この要望書、外務大臣、目を通されましたか。
国務大臣(松本剛明君)
当時、私は副大臣でございまして、ニュージーランドの所管ではございませんでしたけれども、後ほど回付をされてきたものを拝見をさせていただきました。
野上浩太郎君
その中に、家族の渡航支援について万全を期されたいと、こういう旨の要望をしたかというふうに思います。
しかし、大変残念な、本当に憤りを覚える出来事が起こりました。それは、前原前大臣が、家族を政府専用機に乗せていくことができるというようなことを言われたわけであります。結果として、それができなかった。その発言の後、地元の富山市は全家族に電話をしてですよ、そして、全家族は、ああいう状況ですから、本当に有り難いと、そういう希望もたくさんありました。その発言が、やっぱり駄目だったと一転をする。それに対するやっぱり落胆というのは非常に大きなものであります。
ここについての責任というのはどう考えていますか。
国務大臣(松本剛明君)
今経緯については野上委員からお話がありましたので繰り返しをいたしませんが、政府専用機の派遣につきましては、緊急援助隊を今回は結果として乗せて出発をすることになりました。
私どもとしても、多くの邦人が被災をされている、若しくは被災をされている可能性が高いという情報に接して、一刻も早く国際緊急援助隊を送ることが必要である、このように考え、事案が発生をした当日に緊急援助隊の派遣の検討を開始をいたしまして、その際に、チャーター機で援助隊を送ること、そしてまた政府専用機で送ること、いろんな選択肢を検討した結果、チャーター機よりも専用機の方が早く到着ができるということが判明をいたしました。
その結果、援助隊を一刻も早く専用機に乗せて送るということと御家族の合流と併せて出発をするということの両方の要請に対応するということも考えなければいけない状況になったわけでありますけれども、命にかかわることでもあり、しかも荷物もかなり多くやはり念のため持っていくべきであるということで援助隊を乗せて専用機を出発をさせたと、こういう経緯であります。
今お話がありましたように、専用機に御家族をお乗せをするということのお話が出て、富山市の皆様がそれを受けて行動を起こされていましたけれども、結果としてその行動におこたえをすることができなかったということについては、後刻、ニュージーランド、大洋州を担当する伴野副大臣が記者会見におきましても、結果として、富山市そして関係の皆様、御家族に対してそのような結果を生んだことについては大変残念に思うということを申し上げさせていただいたというふうに理解をしております。
野上浩太郎君
いや、残念に思うじゃなくて、申し訳ないという思いじゃないんでしょうか。
そもそも国際緊急援助隊法というものがありますが、この国際緊急援助隊法というのは被災者を同乗させるという法律でありますが、これは家族を同乗させるという、そういう法律になっているんでしょうか。
国務大臣(松本剛明君)
緊急援助隊法の解釈並びにそれに基づいてどのような行動ができるかということについては、それぞれの個別の状況、そして前後の状況等を総合的に勘案して決めるべきものと、このように承知をいたしておりまして、様々な角度からその際も検討し、また、その後につきましても、おけがをされた方とか御家族であるとかいうことも、帰国に際しても専用機の利用等も検討いたしましたけれども、結果としては、おけがをされた方は、専用機が戻るべき時期と医師の方が退院を許可をした時期のずれなどがありまして、結果としては実現をしなかったことは事実として御報告を申し上げられると思います。
野上浩太郎君
いや、お聞きしていますのは、家族が法的に乗れるかということをお聞きをいたしております。御答弁ください。
国務大臣(松本剛明君)
お話がありましたように、国際緊急援助法上、御家族というのが明記をされていないというのは御指摘のとおりであります。その上で、国際緊急援助法のその解釈の中でできることというのはケースによるということで、個別具体的に検討をいろいろ重ねておるわけですけれども、今回は、その前に、タイミングとしてお乗せをすることができなかったということで、検討の途上で終わっているということでございます。
野上浩太郎君
いや、ですから、逆に言いますと、場合によってはそれでいいと、乗せることができると、こういうことでいいですか。
国務大臣(松本剛明君)
個別具体的なケースに基づいての検討の結論につきましては今申し上げることができませんが、検討でございますので、結果としてその状況によって可否両方のケースがあるというふうに承知をしております。(発言する者あり)
委員長(鶴保庸介君)
御静粛にお願いします。
野上浩太郎君
いや、場合によってはということではなくて、その法律としてそれは乗せられるかということであります。もう一回御答弁ください。
国務大臣(松本剛明君)
繰り返しになりますけれども、国際緊急援助法におきましては御家族というものが明記をされていないということは事実でございます。
その上で、政府専用機の運用に当たっての様々な根拠の法律もございますので、そういったものを総合的に勘案して、お乗せをすることができるかどうかということは個別具体のケースに応じて検討されるべきものと、このように考えております。
野上浩太郎君
ですから、この法律はそういうことを想定されていないんですよ。今大臣がいろいろおっしゃっていますけど、こういういろんな難しい事案について、このことを事前に例えば防衛省の方と協議をされたんでしょうか、防衛大臣。
国務大臣(北澤俊美君)
今外務大臣からお話のありましたように、あくまでも今の御質問の中身は、外務省が協議をしている段階でありまして、防衛省との合い議はありませんでした。
野上浩太郎君
ですから、こういう重大な事案について防衛省と協議もなくそういう思い付きのような発言をすると、こういう対応だったわけです。これは本当にずさんであると言わざるを私は得ないというふうに思っています。
そもそも、地震対策本部、これを立ち上げたのはいつでしょうか。
国務大臣(松本剛明君)
外務省といたしましては、二十二日、地震の発生の直後に現地に対策本部、そして外務省内に緊急対策本部を立ち上げまして、直ちにニュージーランド政府と国際緊急援助隊の派遣も含めた緊急支援の申出を行わせていただきました。
先ほど申し上げましたように、先方からの申出がいつあるかということは分かっておりませんでしたので、その場合には緊急援助隊を何らか、かなり遠距離でありますので、近くまで持っていくようなことも含めて総合的に検討をいたしておったところでございますけれども、結果としては同日夕刻に正式要請がありましたので派遣を決定したと、このような当日の経緯でございます。
野上浩太郎君
今答弁あったように、対策本部が立ち上がったのは、地震があって二日後に立ち上がったということであります。二十四日ですよね。(発言する者あり)二十二日は、それは閣僚会議か何かやられたということじゃないですか。もう一回確認してください。
国務大臣(枝野幸男君)
今外務省の方からも御報告申し上げましたが、外務省の緊急対策本部は二十二日火曜日の十一時二十分に立ち上げられております。当日、菅総理からの指示に基づき、十七時二十五分、関係閣僚会議を開催をいたしました。
官邸の対策本部の立ち上げは二十四日木曜日の九時十五分でございます。
野上浩太郎君
ですから、官邸として立ち上がったのは二十四日、二日後なんですよ。極めて遅い。
今言ったような、国際緊急援助隊法のようないろんな議論をしなきゃならない。そういう意味では、官邸としてしっかりと対策本部を立ち上げるということが大事なんです。そのことを二日間もやらなかった。このことによって今申し上げてきたようないろんな経緯が起こったというふうに私は思っています。
これはやはり官邸、総理のリーダーシップの欠如だと思いますが、総理、いかがですか。総理、総理、総理に聞いているんです。総理、総理、総理だって。
国務大臣(枝野幸男君)
先ほどもお話を申し上げましたが、まず大前提として、こうした場合の緊急援助、あるいは邦人の安全確保、あるいはその安否の確認等については、これは一義的に外務省の所管として、外務省は直ちにその可能性があるということで十一時二十分に立ち上げております。
同時に、まだビルの倒壊とか、そこに日本人の方がいた可能性があるのではないかということもはっきりしておりませんでしたが、当日の十二時、菅総理から関係閣僚会議の招集をいたしまして、必要に応じて関係各省間の連絡、連携がしっかりと取れるようにという指示も私、官房長官に対してなされております。その下で、当日十七時二十五分、関係閣僚会議を開催をいたしまして、その関係閣僚会議におきまして、主たる邦人の保護等について、あるいは緊急援助については外務大臣、外務省の所管であるが、関係省庁はしっかりと連絡、連携を取るようにという御指示の下、しっかりと関係各省の連携は官邸において私を中心に取らせていただいております。
その上で、二十四日、官邸の対策本部を......
委員長(鶴保庸介君)
官房長官、事実関係を問われておるのではありません。総理の責任問題について問われております。
国務大臣(枝野幸男君)
はい。したがいまして、事態の状況に応じてしっかりと総理を中心として内閣官房で、関係省庁の連携は当日の正午、総理からの指示の下しっかりとスタートさせておりまして、その点においての遺漏はなかったものと考えております。
野上浩太郎君
いや、ですから、例えば外務省と防衛省の協議がなかったわけですよ、その政府専用機について。それで、対策本部の立ち上げが二日間遅れているわけですよ。
そのことについての総理の責任について、総理自身がどう思われるかということを聞いています。総理に答弁を求めたいと思います。(発言する者あり)
委員長(鶴保庸介君)
総理に答弁を求めます。菅内閣総理大臣。
内閣総理大臣(菅直人君)
私は、今回のこのニュージーランドの地震は本当に多くの犠牲者が出られて、本当に心から冥福をお祈りしなければならないと思っております。
と同時に、今回はかなり早い段階で前原前大臣も動かれて、十二時、もっと早くから、今も報告がありましたように、八時五十一分に地震が発生して、私が枝野長官、前原大臣と政務三役に、秘書官より一報がありまして、私に一報がありまして、まずは情報収集に必要な対応を指示をいたしました。そして十一時二十分、先ほどのように外務省には緊急対策本部が立ち上がり、私からは十二時に関係閣僚会議を招集しろということを申し上げまして、十七時二十五分に関係閣僚会議の第一回目をやっております。
そして、この間に、既に先発隊を出す準備あるいは調査チームの派遣を決定を外務省でされて、緊急援助隊の予備的招集ももう既に関係省庁と調整開始に入っています。つまり、関係省庁には当然防衛省も入るわけであります。
そして、当日の十八時十分に前原前大臣と在京のニュージーランド大使が会談をされて、その場でニュージーランドから緊急援助隊の正式要請を受けて、もうその直後には、準備をしておりましたので、緊急調査チームが三名、当日十八時三十分にはもう成田から出ているわけであります。
そして、ここに少し表示がありませんが、本部としては、対策室をつくってこういう関係閣僚会議は適宜やっておりましたので、その中で最終的にその対策室を、対策室を対策本部に格上げしたというのがこの二十四日の九時十五分でありまして、この経緯を見ていただければ、これまでの例の中でも最も早いぐらいに国際緊急援助隊が出発し、現地に到着しているということは客観的に見ていただければ分かると思います。
野上浩太郎君
全く私の質問に答えていただいていませんし、私はやっぱりこの初期対応について、国際緊急援助隊の皆さんの活躍はこれは本当に心から感謝をしております、すばらしい活躍をしていただいたと思っておりますが、そこに大きな問題があったというふうに思っています。
これ以上、ちょっともう時間がありませんのでこの問題は追及をしませんが、本当に猛省を求めたいというふうに思っています。
そして、この地震に関連してでありますが、学校の耐震化についてであります。
今、二十三年度の学校の耐震化についてどういう状況になっているのか、簡潔にお答えいただきたいと思います。
国務大臣(高木義明君)
お答えをいたします。
学校施設の安全確認、極めて重要な観点でございます。
文部科学省としましては、今年度予算においても重点的に計上しております。その結果、公立小中学校の耐震化率は平成二十一年四月の時点で六七%でありましたが、平成二十二年四月の時点では七三・三%、今回の予算の執行後は約八五%という状況でございます。今後とも重点的に取り組んでまいります。
野上浩太郎君
昨日、これは文部科学省からもらった数字でありますが、今の予算全て使い終わっても、それに比べて、自治体から再調査をされた、三百四十億円、自治体の調査に比べて耐震化の予算が足りないということが昨日判明したわけであります。自治体の要望に全くこたえることができないような今状況になっているわけです。その子供たちの学校の耐震化、どうするんですか、それは。
国務大臣(高木義明君)
本予算につきましては、昨年の六月、概算要求を決める前で一回調査をいたしました。今回、例年同様、二月に調査いたしましたが、御指摘のとおり、かなり多くの要望が出ております。
我が省としましても、この状況を踏まえて、まだ最終的な集計をしておりませんけれども、追加要望について工夫をしながら重点的に取り組んでいく、このように考えております。
野上浩太郎君
いや、重点的にやるということは、じゃ、やらないところもあるということですか。子供たちに、あなた方の学校はお金が足りないから耐震化できないということを言うんですか。
もう一回言ってください。
国務大臣(高木義明君)
安全性の案件については認識をしておりますが、この中で更に精査をして、私たちとしてはできるだけ危険性のある校舎についての耐震化を工夫をしながら、予算の工夫をしながら取組を進めていきたいと思っております。
野上浩太郎君
いや、全く、全く足りない。割り戻せば千棟ぐらい足りないということが明らかになっているんですよ。それを工夫してやっていくって、工夫して千棟できるんですか。全くできないと思います。本来であれば、こんなずさんなやり方で予算を組んでいる、これをしっかりと出し直すというのが、これは当然の私は対応だというふうに思いますが。
昨年は、こういう状況になったときに予備費でいろいろ対応したという経緯もありました。二次補正で、補正でやったりということもありましたが、菅総理、今回この状況についてどう対応するおつもりなんですか。例えば、予備費でやろうと、例えばそういう考えがあるわけですか。
内閣総理大臣(菅直人君)
今、高木文科大臣から御報告がありましたように、公立小中学校の耐震化ということについては大変重要な課題だということで、この間、歴代政権が、当初予算に加えて、今言われた予備費とか補正とかを積み上げて、先ほど報告がありましたように二十一年四月一日に六七%、二十二年四月一日に七三・三%、今年度の予算執行後に八五%まで耐震化率が上がるということに、ここまでは見通しが立っております。
これから先、いろいろな希望に対してどのようにおこたえするかというのは、まさにこの現在お願いしている予算を執行する段階から次のことを考えていくというのが普通の順序ではないかと。従来も本予算が通って更に後に補正で積み増されたこともありますし、いろんなケースがありますので、まずは現在の予算を成立させていただき、執行を進める中で考えるべきことではないかと思っております。
野上浩太郎君
いや、本当に今の答弁では自治体もいろんな耐震化の工事に全く進めないと。これ、とんでもないことになりますよ、本当に。
予備費等々を使ってしっかりと進めていく、去年はそういうような対応をされたわけです。今回はそれをされないということですか。最後、答弁してください。
内閣総理大臣(菅直人君)
今言いましたように、そういう例があるから、まず現在の予算を通していただければ、成立させていただければ、少なくともその本予算の中で、本予算の中でやれる事業ももちろんあるわけです。それに更にどうしていけばいいかというのは、本予算の執行が始まる段階から更に検討することが必要ではないか、こう考えております。
野上浩太郎君
いや、本当にこの答弁は耐震化を進める上で私は重大な影響を及ぼすと思いますよ、本当に。
もう時間がありませんのでこれでやめますが、本当に子供たちの命を守るということ、このことについてどのように考えているのか、私は、極めてそのことについて弱い考え方、このことをしているというふうに思っています。
このことを指摘をして、私の質問を終わります。
第177国会 参議院 決算委員会 3号(午前の質疑)
野上浩太郎君
自由民主党の野上浩太郎でございます。
まず、冒頭でありますが、先般のニュージーランド地震で被災された方々、また関係の皆様、御家族の皆様方に心からお悔やみとお見舞いを申し上げたいと思います。特に、私は富山県出身でございまして、富山外国語専門学校の生徒の方々始め多くの関係の皆様方、被災をされたわけであります。本当に心が痛みます。この上は、一刻も早い身元の情報の確認というものと、被災者あるいは家族、関係者に充実した支援を求めたいというふうに思っております。
それでは、決算の質問に入る前に、今日の朝の朝刊の報道で大変重大な報道が飛び込んでまいりました。このことについて、まずお聞きをしたいというふうに思います。
今朝の朝の報道では、菅総理の資金管理団体が外国人から二〇〇六年に百万円、二〇〇九年に四万円の献金を受けていたと、こういう報道でありますが、事実でしょうか。
内閣総理大臣(菅直人君)
今日の報道について御説明を申し上げます。
まず、私が仲人をした知人から、自らの中学、高校の同期生で不動産関係の仕事をしている人として数年前に紹介をいただいた方があります。釣りなどに誘われてその知人とともに一度出かけたことがあり、またそれ以外にも数回、会食を共にしたこともあります。日本名の方であって、日本国籍の方と思っておりました。報道のように、外国籍の方とは全く承知いたしておりません。
献金については、事務所の方に確認をいたしましたところ、いただいていたということであります。現在、日時や金額など詳細については更に調査をいたしております。報道のように、もしその方が外国籍の方であることが確認された場合には全額返金をいたします。
野上浩太郎君
そもそも、菅総理、前回、前原大臣の事案が発生をしたときに、御自分の資金管理団体の調査をしっかりとしなかったんでしょうか。それから、各閣僚の皆さんにも、しっかり調査をしろと、そういうことを命じなかったんでしょうか。お答えください。
内閣総理大臣(菅直人君)
今申し上げましたように、この方は日本名であり、そして日本国籍の方であると思っておりましたので、調査をいたしましても、日本名で私、届出、ちゃんと手続も、政治資金の手続も取っておりますので、それでは見付からないということであります。
野上浩太郎君
いや、この報道を受けて調査をしたのか、それともすぐ調査をしたのか、お聞きをしています。
内閣総理大臣(菅直人君)
私が前原大臣のときに、その後の質疑でも申し上げましたけれども、こういうことの再発を防止するためにはどうしたらいいかということを党の方で検討いただいております。
私についても、今申し上げましたように、個人献金をかなりの方からいただいておりますけれども、それを見てもこういった今報道されたようなことについてそれを判断することはできないわけでありますので、そういった意味で、どういう形でそういうことを再発を防止するか、これからも党としても検討してまいりたい、こう考えております。
野上浩太郎君
全く危機感が薄いというふうに思います。
各閣僚の皆さんもどうでしょうか。本当は全員に、お一人お一人お聞きしたいんですが、時間もありますので、前回話題になりました野田大臣、蓮舫大臣、そして法をつかさどる江田法務大臣、調査をされたのかどうか、お聞かせください。
国務大臣(野田佳彦君)
基本的には日本国籍の方から献金をいただいているという前提で公開をしております。事務所内であえてそれを再調査したということはございません。
国務大臣(蓮舫君)
お答えいたします。
基本的には日本国籍の方から献金をいただいていると認識をしております。
なお、献金の申出をいただいたときに、私の事務所からは政治資金規正法に基づいて外国人の方からはいただけないという旨を、その紙をお渡しをして御了承いただいて、そして献金をいただいていると存じていますので、ないものと思っています。
国務大臣(江田五月君)
政治資金報告書の届出のときに当然、日本国籍の人々だと思いまして届け出ているわけでありまして、しかも全て日本名でございます。その届出のときにちゃんとそれは確認をしておりまして、それ以上のことはしておりません。
野上浩太郎君
今の御答弁で、あの後、再調査が全くなされていなかったということが明らかになったというふうに思います。
総理は市民運動家御出身でありまして、政治資金は薄く広く集めておられると、こういうイメージを持っておりましたが、今回は個人献金で一度に百万円の献金を受けたということでありますが、こういうことはよくあることなんでしょうか、お聞かせください。
内閣総理大臣(菅直人君)
比較的まれのことであります。
野上浩太郎君
比較的まれだということであれば、やはりそれは事務所から報告を受ける、これが自然であるというふうに思いますし、あわせて、それがどういう方かと、これを確認するのも当然だというふうに思いますが、そういう報告等々はなかったんでしょうか、お聞かせください。
内閣総理大臣(菅直人君)
先ほど申し上げましたように、この方は、私が仲人をした知人の方から、中学校、高校の同級生、たしか同期生ということで紹介された方でありまして、そういう認識の下で紹介をされておりました。
以上です。
野上浩太郎君
いや、質問に答えてください。百万円を受けたという報告は受けていなかったんですかと、これを聞いています。
内閣総理大臣(菅直人君)
たしか五、六年前のことで報道されておりますけれども、今記憶にあるかと言われればその時点で報告があったかどうかの記憶はありませんが、今回報道がありましたので、事務所の方に確認をしましたら、そういう方からの献金を受けていたということは今回改めて確認をいたしました。
野上浩太郎君
全く不自然な答弁だと思いますよ。百万円の献金を受けて全く知らなかったということは、これは私、本当に不自然なことだというふうに思います。
この男性は何をされておられる方なんでしょうか、どういう御関係でしょうか。もう一度お答えください。
内閣総理大臣(菅直人君)
先ほど来お答えいたしておりますように、私が仲人を務めました、仲人を務めました知人からその方の中学、高校の同期生ということで数年前紹介され、不動産関係の仕事をしている人との紹介を受けました。
野上浩太郎君
報道では、旧横浜商銀信用組合の元理事という報道であります。現在は中央商銀信用組合ということでありますが、これは関東財務局から行政処分を受けております。その理由の一つが反社会勢力への対応が不適切というものであります。
菅総理は、そもそもこの男性がこの旧横浜商銀信用組合の元理事と、こういう認識はあったんでしょうか。
内閣総理大臣(菅直人君)
知りませんでした。
野上浩太郎君
釣りに一緒に行って何回も会食をして、どういう仕事をされているか、そういうことを話さなかったんでしょうか。これは全く不自然であります。もう一度答弁してください。
内閣総理大臣(菅直人君)
先ほど来申し上げておりますように、私がよく知っているのは、仲人を務めましたその知人はよく私は知っている方であります。その方からの紹介で自分の中学、高校の同期生、同級生であるということで紹介され、不動産関係の仕事をしている方と、そういう紹介をいただきました。
私が知っているのは、その方についてはそれまでです。
野上浩太郎君
ですから、紹介を受けた経緯はそうだと思います。紹介を受けて、その後、何回も会食をされて釣りにも一緒に行かれているわけであります。それで全くその方がどういうことをやられているか知らないというのは、私は全く不自然だということを言わざるを得ないというふうに思います。
そもそも、前原大臣は、結果として献金の事実は知らなかったとおっしゃっているのにこれは外交の責任者として事実を重く受け止めて辞任をされたということであります。何よりも、国のトップが外国人から献金を受けていたということが判明をしたわけです。このことについて責任を感じないんでしょうか。
内閣総理大臣(菅直人君)
まず、現在、事実関係は私も改めて調査をさせております。
その上で今の御質問にお答えをいたしますと、何度も申し上げて恐縮ですが、私の仲人を務めた知人から紹介をされて釣りに一度御一緒したりしたことはありますが、それ以上詳しいことは、私、その人のことについては知っておりませんでした。
野上浩太郎君
私は経緯を聞いているんじゃないんです。責任を感じるかどうかと、このことを聞いているんです。
内閣総理大臣(菅直人君)
今申し上げたように、私が、その方については、日本名でもありましたし、日本国籍の方だと思っておりましたし、現在でも、報道は見ておりますけれども、その方が日本国籍であるのかそうでないのかをまだ私自身は確認ができておりませんので、現在調査をしております。
野上浩太郎君
いや、まだそれを認識していない、もしそうだったらどうだと、それを聞いているんです。
内閣総理大臣(菅直人君)
もし外国籍の方だということが判明したら、全額を返金いたします。
野上浩太郎君
ですから、返還をすれば済むと、こういう問題じゃないと言っているんですよ。認識が全く甘い。菅総理の今の一連の答弁を聞いておりますと、この事案に対する危機感、責任感というものが全く感じられない。
自民党としては、この問題をこの後も徹底的に追及をしていきたいというふうに思っています。是非、集中審議の要求もしたいと思いますが、委員長、またよろしくお願いします。
委員長(鶴保庸介君)
後刻理事会で協議をさせていただきたいと思います。
野上浩太郎君
それでは、引き続き、決算の質問に入っていきたいと思います。
まず冒頭、決算のたなざらしについて、このことについて質問に入りたいと思います。
昨年の通常国会、大変な横暴な通常国会が行われました。本来であれば、平成二十年度決算というのは昨年のこの決算委員会の議決を通常国会で行わなければならない、こういう決算委員会の段取りでありました。しかし、昨年の通常国会で何が起こったのか。菅総理が首相に、総理に交代をされて、そして参議院議員選挙に高支持率のまま入っていきたい、こういう思惑があったんでしょう、予算委員会も開かず国会を打ち切ってしまった。このことによって、この重大な決算の議決というものができないで、つい先日の二月までそれがたなざらしにされたわけであります。そのことについての反省と陳謝を求めたいと思います。
内閣総理大臣(菅直人君)
平成二十年度決算は、平成二十一年十一月二十四日に提出をされ、本年二月十六日に参議院本会議で議決され、是認をされました。現在、衆議院で審議が行われております。ここまで一つの決算に係る審議が長引いていることは、いろいろな原因がある、御指摘もありますが、遺憾なことだと認識をいたしております。決算審議を予算編成に適切に反映されるという点からも反省すべきところはあると考えております。こうした経緯も踏まえ、今まで以上に決算を重視すべきとの立場を貫いてまいりたいと思います。
国会における決算審議を最大限尊重し、内閣としては予算執行についても真摯に対応していく考えであります。新たな予算の編成に加え、予算の効率的な使用や経理の適切な処理に全力を傾注することが国民の負託にこたえることでもあると、このように確信をいたしております。
野上浩太郎君
今、反省をするところもあると、こういう答弁でありましたが、反省をし、昨年の通常国会の横暴な運営は良くなかったと、陳謝をすると、こういうことでよろしいでしょうか。
内閣総理大臣(菅直人君)
昨年の参議院前の国会運営についていろいろ御指摘をいただいております。私としてはやはり反省すべきところはあると、このように認識をいたしております。
野上浩太郎君
あわせて、江田議長、当時、江田議長。この参議院の国会運営、とんでもない運営であったというふうに思います。御自身の不信任案が出ているような、そういう本会議も開かずに、それを打ち切ってこういう状況になってしまったわけです。しかも、決算の参議院ですよ。平成十三年から七年連続でしっかりと通常国会で議決をするというようなサイクルが決算ではでき上がっていたんです。それを決算重視の参議院の議長が踏みにじった。この責任はどう考えているんでしょうか。
国務大臣(江田五月君)
決算が重要であること、これはもう今、菅総理大臣からお答えがあったとおり、私もそう思っております。参議院が特に決算重視でこれまでやってきたこと、これも大切なことだと思っております。
ただ、平成二十年度決算の参議院における審議の経過を今、法務大臣として聞かれてもちょっと困るんですが、ですが、当時、私が議長でございまして、当時、私、議長でございましたので、議長であった者として述べますが、二十年度の決算は、今、菅総理大臣からお話しのとおり、第百七十三回国会に出されて、百七十四回、これ通常国会ですね、昨年の、一月の二十七日からずっと順調に決算審議が行われてまいりまして、最後には五月十七日、決算委員会が行われました。あと、もう最後たしか一回総括質疑をすれば本会議にかかるというところまで来ていたと思っております。
その間、いろんなことございまして、私、議長なので、決算委員会の運営については決算委員長がこれは責任を持ってやっているので、ここまで順調に来たことだと思っております。ところが、六月に入って御承知のように内閣が替わるという事態があって、そして六月あと残り僅かというときに国会の審議がストップをしてしまいました。決算審議、あと一回やれば本会議を開いてというところまで来ておりますが、おりますが、しかし会期末までにその一回、最後の一回が開かれることがなかったわけですよね。
これは、決算委員長がそこは決算委員会の運営を仕切っているわけでございます。そして、延長の申出がございました。しかし、国会の延長というのは、委員も御存じのとおり、参議院だけでできるものではありません。むしろ、衆議院の議決が優先をするわけですね。その衆議院の方で延長の議が調わなくて延長ということにはならず、最終日に本会議が開かれませんでした。これも今御指摘のとおり。私は、最終日の本会議はやはりセットをすべきだということでセットまでお願いしましたが、その最後の本会議開くとどういう開き方をするかというのは、これは議院運営委員会の議を得なければなりません。その議院運営委員会の議がまとまりませんでした。
私は、私自身の不信任案を出されておりますし、やはりこれは大変残念な思いでございまして、全部終わって最後に私の議長としての任期も終わりますし、また任期終了をしてしまう議員の方もおられるので、そういう人に対するねぎらいの言葉もあり、そういうことを述べるように最後の挨拶の案まで自分で筆も入れて作っておりました。その中には、決算の審議が終わらなかったということは残念だということも書き加えておりましたが、しかし残念ながらああいう結果になったので、これはじくじたる思いでございます。
野上浩太郎君
じくじたる思いというのはどういうことなんですか。あなたの責任を感じたということなんですか。お答えください。
国務大臣(江田五月君)
参議院の運営の一番の責任者は議長であるというのはよく分かっておりますが、議長一人でやるわけじゃないので、これはやっぱりみんなで議を調えながら進めていくものなんですね。
ですから、私は、この昨年の通常国会がその直後の参議院選挙が予定されて大変に緊張した国会で、各会派の十分な意思疎通と合意というのがなかなか難しかったのはよく分かっておりますが、その都度、私としては誠心誠意、各会派の合意をいただくようにいろいろな努力もしてきたつもりでございます。是非、そこは私の職責の重さからじくじたる思いがするということを言っているわけでございまして、御理解をいただきたいと思います。
野上浩太郎君
大臣、今お話のあったとおり、最後の責任者、参議院の責任者は議長なんですよ。その議長がどういう努力をしたのか、全くその努力の跡がない、そのことを言っているんです。もう一度お答えください。
国務大臣(江田五月君)
今ここでどういう努力というのは、これは、議長の努力というのはそんなに、ああしました、こうしましたと議長が何かそんなに目立つようなことをするものじゃありません。私としては、それぞれの会派の皆さんにいろんなお願いをしたつもりでございます。
野上浩太郎君
全くその答弁には納得ができません。
この問題については引き続きしっかりと、また同僚の岡田議員からも追及があろうかというふうに思います。
終わります。
委員長(鶴保庸介君)
質疑の途中ではございますが、野上君の残余の質疑は午後に譲ることとし、午後一時まで休憩いたします。
第176国会 参議院 本会議
野上浩太郎君
自由民主党の野上浩太郎です。私は、自民党を代表して、総理並びに関係大臣に質問をいたします。
まず冒頭、大切な補正予算の審議の入口において、熟議の国会といいながら、委員長職権で強行に本会議をセットするという横暴な国会運営がなされました。参議院選前の強権的な国会運営と同じであり、全く反省がない。有言実行内閣とは聞いてあきれます。
また、我々自民党は、審議入りの条件として小沢一郎元幹事長の証人喚問を求めていましたが、民主党から環境整備に努めるという回答があり、我々も審議入りを了としたわけであります。
改めて、菅総理、あなたが先頭に立って小沢元幹事長の証人喚問を実現することを表明してください。岡田幹事長では小沢元幹事長に会うことすらできない。まさに菅総理のリーダーシップが試されています。よもや、党任せ、幹事長任せ、国会任せのような答弁はないと思いますが、有言実行内閣として菅総理の明確な答弁を求め、以下質問に入ります。
第166国会 参議院 本会議
野上浩太郎君
自由民主党の野上浩太郎です。私は、自由民主党を代表して、安倍総理に質問をいたします。
安倍総理は、昨年九月、国民の大きな期待の中、戦後生まれ初の内閣総理大臣に指名されました。そして、総理就任直後、まずは中国、韓国との首脳会談を再開させ、多くの国民が懸念していたアジア外交を立て直し、昨年の臨時国会においても、教育基本法の改正、防衛省設置法案など国家の基本にかかわる法律を次々と成立させました。安倍内閣は、わずか発足後四か月で新しい国づくりに向け大きな一歩を力強く踏み出したのであります。
さて、戦後六十年、日本を発展させてきた様々な制度や枠組みが次第に疲弊してきており、新しい時代に対応できるものにつくり直していかなければなりません。また、昨今、これまでの日本では考えられない痛ましい残虐な事件が数多く発生し、どこか少し日本という国がおかしくなってきているのではないかと漠然とした思いを抱くのは、国民の共通の思いではないでしょうか。
これらを解決するためには、もはや小手先の対処療法では解決できないのは明らかであります。国家の基本、国家の根幹に立ち返り、新しい時代の日本はどのような国を目指すのかを示していかなければなりません。正に新しい国家像を明確にし、そのために必要な改革の中身とプロセスを国民に示し、断固として進めていくことこそが、現在の日本が抱える問題を解決し、国民生活の改善につながっていくものであると確信をいたします。
総理が目指す新しい国づくりに向け、私たちは与党の一員として全力で総理をお支えしてまいりますので、総理は信念を貫かれ、果敢に邁進されんことを御期待申し上げ、以下、質問に入ります。
第166国会 参議院 財政金融委員会 第4号
本日の会議に付した案件
- 財政及び金融等に関する調査
(財政政策等の基本施策に関する件)
(金融行政に関する件) - 平成十九年度における財政運営のための公債の発行の特例等に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)
- 所得税法等の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
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