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議事録

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国会議事録より、野上浩太郎の質問に関する事項を抜粋しました。議事録全文は国会会議録検索システムからご覧いただけます。


本日の会議に付した案件

  • 建築基準法等の一部を改正する法律案(内閣提出)
  • 特定有害物質による建築物の居室内の空気汚染の防止等に関する法律案(櫻井充君外六名発議)
  • 政府参考人の出席要求に関する件

野上浩太郎

 参考人の皆様方におかれましては、大変お忙しい中御出席を賜りまして、貴重な御意見をいただきましてありがとうございました。時間が限られておりますので、以下数点に絞りまして質問に入らせていただきたいと思います。

 まず、今回のこの法改正、いわゆる建築基準法、都市計画、まちづくり、このようなことに関して、地域のまちづくりを大きく変えていくような一つのインパクトがあるんではないかと、大きな意味があるんではないかというふうに思っております。

 それで、まちづくり、地域づくりということに言及をされました岡田参考人と片方参考人のお二人にお聞きをしたいと思うんですが、今回、都市計画の発意を官から民に開放をしたと。これが大きなベースでございますが、やはりまちづくり、地域づくりを進めていく上で、いわゆる民の視点だけ、あるいは官の視点だけ、あるいは企業の視点だけ、どこかの視点に偏るということは、これは逆によろしくないのではないかと。この幾つかの視点を連携を取って進めていくことが効果的なまちづくりといいますか、地域づくりにつながっていくのではないかと思いますが、官、民あるいは民間団体、企業、こういうものがうまく連携を取れるような取組といいますか仕組みといいますか、これ意識もあるでしょうし、制度のようなものもあると思いますが、この連携を高める上で何かいいお考えがあればお聞かせを願いたいと思います。

○参考人(岡田恒男君)

 ありがとうございました。
 私、十分お答えできるかどうかあれでございますが、御指摘のように都市計画というのは大変難しいテーマだと思います。今、お言葉ございましたように、いろんな意味のバランスがないとなかなかうまくいかない、いろんな主張の出てくるところでございまして、私、今お話ございましたように、方向としては今やっぱり官に偏り過ぎているから、官から民への方向を少し強めた方がいいということだと思います。
 それからもう一つは、やはりちょっとほかのことにも、中央から地域へというバランスも、地域にもう少し偏らした方がいい。それから、規制を強化するか緩和するかという問題もあるんですが、私の個人的ないろいろ議論の中では、やはりもう少し緩和する方向に行き、今のこの三つのバランスをどう取っていくかというのを最終的にはやはり地域に住んでいる方々が議論していって決めていただくという、こういう方向を、法律改正一つしたからうまくいくという、それだけでうまくいくものじゃありませんから、これをどうこれからフォローしていくか。その中では、多分都市計画というのは、地域づくりというのはそういう住んでいる方のバランス感覚といいますか、それが重要になってくるんじゃないかなというのが今の気持ちでございます。

○参考人(片方信也君)

 先ほどの岡田参考人から御発言のありました内容で、まちづくりの主体は住民であるというような提起がございました。私はその意見には全く同意見です。そういう意味での官と民ということであれば、私は官から民への移行というのは重要な、やはり大きな変化であるというふうに考えております。
 住民がまちづくりの主体であるということと、都市計画などによる計画の主体ということとはどういうふうにつながるかということがその次の問題になるというふうに思います。私は、計画の主体も住民であるというふうに位置付けておく必要があるのではないかというふうに考えておりまして、その側の民に、自治体、公共側の官がその計画の主体としていろいろな機会に意見を述べたり、あるいはそれぞれの地域の情報を手に入れて、まちづくり計画のことについて考えていけるような情報提供、技術提供、そういうものを官の側が旺盛に行うということがなければ本当の官民のパートナーシップは成り立たないというふうに考えております。

野上浩太郎

 正に今お話がありましたとおり、民の中でいわゆるこういう制度を運用していく上でも、まちづくり自体をしていく上でもなかなかそのノウハウといいますか、それがなかなか、気持ちはあるんだけれどもノウハウが足りないという部分が、これ地方に行くほど、地域に行くほど大きいと思うんですが、このノウハウをどういうふうに補っていけばいいのかという部分が一つの論点となると思うんですが、済みませんが、岡田参考人と片方参考人に同じ質問なんですが、今のお答えと関連をしてちょっとお聞かせ願えればと思います。

○参考人(岡田恒男君)

 私は、実は都市計画というのは必ずしも私の本当の専門ではございませんが、こういう機会にいろいろ一緒に勉強させていただいて、ふだんから大変関心も持っております。

 そういう立場でございますけれども、地域の問題といいますか、今の地方の時代ということに関して言いますと、これは都市計画だけの問題ではない、地域づくりの問題だけではなくて、いろいろほかの規制あるいは基準なんかも地方にどう理解していただき、いい建物を造り、いい町を作るかという、いろいろ苦労するところでございます。

 私、その基本はやはり情報、技術的な情報、ソフトもハードも含めてそういう情報をできるだけ皆さんが共有できるような形に持っていく。しかも、大体何でもそうなんですが、うまくいった事例というのは割かし情報公開されるんですが、失敗した例というのが我々の分野では大変役に立つんですね、二度と失敗しないために。そういう部分も含めてやはり国の、あるいは中央の方からは情報を発信して、地方にそれを受けていただいていいものを作るというふうな方向が一つではないかと。いろいろ議論すると心配される方もいらっしゃいます。私は今の地方の力、勢いというのはやっぱり信じてやっていくべきだという立場に立っております。

○参考人(片方信也君)

 ノウハウは、これは民間であろうと公であろうと、ノウハウの、いわゆる技術的な計画にかかわる方法、手段等については重要な意味を持っているというふうに思っております。そのノウハウが住民のこの計画づくりにどのように役立つかということについて言えば、こういう事例があります。

 これも私が深くかかわっております京都のまちづくりのことでありますが、専門的ないろんなサジェスチョンがなくても地区計画や建築協定を地域住民の一定の範囲の人々の合意をもって、その地域の住民のそういうチームの中で地区計画、建築協定の制度を学習することによって、それを実現する条例制定に向かうという事例が増えてきているわけですね。ですから、住民自身もそういう力を持ち得るし、持たねばならないというふうに思っております。すべてそういうふうにいくかというとそうではありませんから、公共の担当部局などのサポートが必要ですし、民間企業の方のサポートも必要だというふうには思っております。

 ただし、民間の例えばディベロッパーさんなどが持っているノウハウは、どちらかというと営利が優先する場合があります。そこにどのようなチェックを掛けるかということを抜きには野放しにできないというふうに思っておりますので、その意味でも、そのようなチェックをするのは地域住民と行政のやはりパートナーシップで逸脱をチェックするというようなことが必要ではないかというふうに考えています。

野上浩太郎

 ありがとうございます。特に、失敗の事例を積極的に公開していくんだと、これは大変重要なことだと思いますので、大変参考になります。

 それで次に、シックハウスの件についてお聞きをしたいと思います。

 言及をされました岡田参考人と尾竹参考人にお聞きをしたいと思いますが、岡田参考人もお話の中で、いわゆるシックハウスに対する緊急的な取組も必要ですが、基本的にはライフスタイルも含めた長期的な総合的な取組が必要であるということを言及されましたし、尾竹参考人もいわゆる脱化学物質の住宅ですか、中長期的には脱化学物質の住宅と、今、百年住宅とかそういうことも言われておりますが、こういう中長期的なあるいは総合的な取組について取り組んでいく上で、目標を設定することはそれは前提なわけでございますが、そのほかにこれを強力に推進していく上でどのような取組が今後必要になってくると思われるか、お聞きをしたいと思います。

○参考人(岡田恒男君)

 私、お話しした中でもちょっと舌足らずの点もあったかと思いますけれども、今の御質問に対して、私どもの専門家の側から一つの問題は、まだまだ状況がよく分かっていない。技術開発と申しますか、これは研究開発をもうちょっとやって、本当にどうすればこういうものが除去できるのかというところの対策に行くまでの総合的な技術開発というか研究といいますか、これを是非国を挙げて取り組んでいく必要があるのではないか。

 今かなり、ここ数年急速にやっていただいている、専門家が育ってきているという状況を私知っておりますが、これをもうちょっとまずやらなきゃいけないというところが一番の問題でありますし、これはこのテーマだけじゃないんでございますが、そういう災害、私は元々災害が専門、地震災害が専門なんですが、災害とか、こういう健康、生命、こういう問題というのは一般の方々に、これは今日お集まりの先生方も含めて、内容をとにかく御認識いただかないと研究も進まないというのは、研究費も付かないし、やる人間も増えてこない、子供たちというか若い者が興味を持たないとか、そういうところ。

 そういう意味では、消費者も含めて、消費者だけじゃなくて一丸となったそういうムードづくりといいますか、キャンペーンを是非やっていただきたいなと、この二つではないか。そういうものを受けて、どの程度規制するかとか、どういうふうに行政的に誘導していくかというのを考えていくことではないかなと思っております。

○参考人(尾竹一男君)

 一つは、今シックハウスというふうなごろに合わせて、二〇〇〇年に水俣の環境自治体会議で議論をしたことがあります。SICKからSHICKへというふうなことをテーマに、一つはセンシティブというS、それは環境とか生命とかへの感覚の鋭さや豊かさをはぐくむという意味でのセンシティブ。それから、Hの方ですけれども、ハーモネーション、これは自然、人間、人工との調和というふうな意味を持ったハーモニーというふうな意味のH。それからイマジネーティブ、状況を開く想像力を付けようと。それからコラボレーティブ、これは環境市民とか自治体とか事業主体、職人も含めての協力体制をどう作るかということです。それからノット、これは生産者、消費者との直接的な結び付き、それと都市や農山村との結び付きというものを活性化するということです。ですから、建材等についても直接生産者から手に入れられるような方法、氏素性のはっきりしたものを直接購入するというふうなことも含めて考えられるのではないかというふうに思います。そういった意味で、SICKからSHICKへ、もう一つのシックというのは品格のある穏やかさという意味でのシック。

 ですから、そういうふうなものを総合的にやはり中長期的に生産者と消費者、都市と農山村というふうなところでの結び付きを中間を除いたところでどうしていけるのかどうか。ですから、消費者が生産者を直接見れるような状況というのをはぐくむことによって、建材とかいろんな材料、工法、職人と直接生産者、職人と実際それを使う人たちとの結び付きというものをより端的に作ってあげる。今までは商社ですとかいわゆるハウスメーカーですとか、そういうものが仲介してやっていっているわけですけれども、もう少しそういったものも含めたところの交流を直接的にやれるような方向性を考えたらいかがなものかというふうに考えております。

野上浩太郎

 大変参考になりました。

 時間が参りましたので、終わります。

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