資料室library
野上浩太郎オフィシャルサイト

2000年9月議会一般質問での論点、主張

  • 21世紀の行政課題や多様化するニーズに対応するためには、県民に分かりやすい、県民参画型行政の推進がますます重要になってくる。例えば、IT(情報技術)を利用し、インターネットを活用したメーリングリストによる県民参画型行政システムの構築なども検討すべきである。
  • 障害者の社会復帰を一層促進するうえで、効果的な医療リハビリテーションと地域リハビリテーションの推進などが重要であり、一層の障害者施策の充実が必要。
  • また、21世紀は障害者、高齢者や子どもを含めた全ての人にやさしいデザインであるユニバーサルデザインの街作りが求められ、誰もが個性や違いを理解し、互いに思いやる社会の構築が必要となる。
  • 富山空港整備計画の見直しにあたっては富山空港は地域・産業振興の拠点でもあるという視点が重要。地元対応についても誠意ある対応を。
  • 市町村合併について、住民の間で活発な議論を。

野上浩太郎

 2000年とやま国体夏季大会も本日で3日目と終盤を迎えておりまして、本日も朝から各地で熱戦が繰り広げられておりますが、ここで、本日午前中までの国体速報をお伝えいたします。

 男子200メートル混合リレーで富山選抜が優勝、成年女子飛び板飛び込みで向井智子選手が優勝、その他9種目で入賞が続出と、富山県選手団の目覚ましい結果が出ておりまして、まことに喜ばしい限りであります。

 日々研鑽されたみずからの力とこれまでの成果を最大限に発揮され、ひたむきに各競技に取り組む選手の皆様の姿によって、ややもすると閉塞感の漂う昨今ではありますが、多くの県民の間にさわやかな感動の輪が広がっているのであります。これも、地元並びに関係の皆様方の長年にわたる御努力のたまものでありまして、深く敬意と感謝を申し上げたいと思います。

 引き続き、夏季大会の残りの日程、そして秋季大会と大成功をおさめ、そのエネルギーが新世紀の「元気とやまの創造」につながりますことを心より祈念をいたしまして、以下質問に入ります。

県民参画型行政の推進とITの活用について

 まず第1の質問は、県民参画型行政の推進とITの活用についてであります。

 2000 年とやま国体も県民総参加の取り組みによって見事に運営をされておりますが、これはまさに、これからの県政のあり方を示唆しているものと考えます。変化のスピードが速く、ニーズが多様化する時代の中で、これからの県政は、県民みずからが参加し、積極的に行動することなくしては成り立っていかないものと考えます。

 現在、県においては21世紀の進路を決める新総合計画の立案が進められておりますが、その大綱案においても、新時代の行政運営の第一に「県民が主役の県政の推進」を掲げております。その推進のためには、県民にとってわかりやすく、また、県民がみずから参画し行動する行政の展開が重要と考えますがどうか、知事の所見をお伺いをいたします。

 また、先日、東京都におきまして、住民参画という理念のもと、新しい産業振興ビジョンを作成するために、「ダイナモ」という名前のシステムが導入されました。簡単に紹介いたしますと、これはインターネットを使った全く新しいタイプの住民参画型行政システムであります。

 具体的にはメーリングリストという手段を使います。このメーリングリストに登録をしますと、1つの代表アドレスにメールを送ると、そのメールが登録されているすべての人に届き、それを返信すれば、そのメールもまたすべての人に届くという仕組みでありまして、いわばインターネットによりますメールの会議室のようなイメージのものができ上がります。これは、例えば県のホームページにありますようなメールによる意見募集という、1対1の関係のシステムとは全く違うものであります。

 このシステムの中での行政の役割は、メール会議室という場を提供し、そのコーディネーター役となって住民や企業、NPOなどの間にネットワークをつくり上げるというものであります。そして、さまざまな提言やプロジェクトの案は、そのネットワークの中で住民たちが主体となって考えられ、練り上げられていくのであります。

 東京都においては昨年よりこのシステムを稼働したわけでありますが、この1年間で流れたメールは2万通、でき上がったメール会議室は70、寄せられた政策提案、プロジェクト案は210件にも及びます。

 私も先日、都庁において、このシステムとプロジェクトの報告会、討論会に参加をする機会があったわけでありますが、そこでの担当部長の報告の中で、「この1年間で、まさに住民の知恵と力が一斉に都庁に流れ込んできたという実感を持った」という話が大変印象的でありました。また、都議会各会派においても絶賛をされておると聞いております。

 このような動きに対し、本県においても、先日、富山青年会議所などが中心となりまして魅力あるまちづくりを目指す、インターネットを使った「とやま市民会議」というシステムが立ち上げられ、大きな動きとなってきております。

 一方、本県においては、平成元年前後に富山県コロンブス計画が展開をされました。これは、県がコーディネーター役となって人と人とのネットワークをつくり上げ、イベントを通して地域活性化を目指すものでありまして、行政がコーディネーター役となって住民主体でプロジェクトを推進するという行政の新しいあり方の試みは、既に本県においては取り組まれていたのであります。

 つまりダイナモは、その対象をイベントだけではなく、産業振興、地域振興、まちづくりなど行政全般とした、インターネットを使ったIT版コロンブス計画とも言えるのであります。

 このようなITを使った県民参画型行政システムは、午前中杉本議員がおっしゃっておられましたが、その構築に大きな予算を必要とせず、行政改革の面からも大変有効でありまして、知事が日ごろから言っておられるとおり、まさに知恵と汗を結集するシステムでありまして、今後、住民参画型行政システムのモデルの一つとなっていくと思われ、ぜひ本県においても導入を検討するべきと思いますがどうか、所見をお伺いいたします。

障害者施策とユニバーサルデザインの社会づくりについて

 2番目の質問は、障害者施策とユニバーサルデザインの社会づくりについてであります。

 私は先日、富山県総合リハビリテーションセンターと精神障害者社会復帰モデル施設の「ゆりの木の里」を訪れる機会を得ました。これらの施設は中沖県政の障害者福祉の最大の功績の一つでありまして、県内の障害者福祉に大きな貢献をしているものであります。

 高志リハビリテーション病院では、脳血管障害、脊髄障害患者などを県内の他の医療機関から受け入れ、専門的かつ総合的なリハビリを実施しております。現場では各患者個人の障害の種類や程度に応じたきめ細かなリハビリが行われておりますが、最終的にはその約7割もの患者が社会や家庭に復帰しているとのことでありました。

 まさに同病院は本県の医療リハビリの中核として非常に大きな役割を果たしていることを実感したわけでありますが、今後は、できるだけ早期の社会復帰と、在宅者を地域で支援するリハビリの推進が重要となってくると考えたところであります。

 そこで、効果的な医療リハビリと地域における地域リハビリをどのように進めていくのか。本県の医療リハビリの中心的役割を担う高志リハビリテーション病院における現状と今後の取り組み、そして退院後の地域におけるリハビリの支援とあわせ、お伺いをいたします。

 また、隣接している高志通園センターは、未就学児を対象に心身障害児に対する支援を行っているものであります。障害児を早期に発見し、その障害の種別や程度に応じた訓練をできる限り早く始め、療育していくことが、障害児のその後の成長に大きな効果があると思われますが、県内の早期療育体制の現状と今後の充実施策についてお伺いをいたします。

 一方、在宅の身体障害者の支援について、介護保険との関係とあわせてお伺いをいたします。

 本年 10月から介護保険の第1号保険料の半額徴収が始まり、65歳以上の障害者の方も徴収されていくわけでありますが、これまで障害者へ行ってきたホームヘルプサービスなどの福祉サービスは、介護保険のサービスから提供されるわけであります。しかしながら、障害者の中でも、両上肢、両下肢のいずれにも障害が認められる肢体不自由の方などについては、介護保険のサービスでは必ずしも十分とは言えない場合もありますが、このような方々についてどのように支援をしていくのか、お伺いをいたします。

 また、所得の低い障害者の方々において、介護保険のホームヘルプサービスなどの利用者負担10%は大変大きいものがあります。この低所得の障害者に対するホームヘルプサービス利用者負担についてどのように対策を講じていくのか、お伺いをいたします。

 次は、精神障害者の社会復帰対策における福祉分野の現状と取り組みについてであります。

 精神保健福祉法改正によりまして、精神障害者やその家族などが各種の福祉サービスについて気軽に相談できる体制づくりがより重要となってくると考えられますが、在宅の精神障害者に対する福祉施策についてどのように取り組むのか、お伺いをいたします。

 次に、この10月に本県においてきらりんぴっく富山が開催されるわけでありますが、この開催を契機に、障害者、高齢者を含むすべての方々が、ノーマライゼーションの理念のもと、スポーツや文化を通して交流していく機運をさらに高めていくことが重要であろうと考えます。

 岩手県の「ふれあいランド岩手」という施設などにおいては、ノーマライゼーションの理念のもと、身体障害者施設としてではなく、障害者、高齢者、一般と、すべての人を対象としたスポーツと文化の福祉交流施設という概念で運営をされ、その年間利用者は当初見込みの3倍となっており、大変有意義な交流の場となっていると聞いております。

 本県におきましても、例えば国際健康プラザなどの県有施設を、このような福祉交流施設として活用するなどの取り組みも効果的と思いますが、今後その交流の推進のためにどのように取り組んでいくのか、お伺いをいたします。

 次に、福祉のまちづくりについて伺います。

 このたび、国においては交通バリアフリー法が成立をいたしましたが、本県においては富山県民福祉条例に基づきまして、県有施設のバリアフリー化や市町村への補助、民間への融資などによりまして、平成9年より福祉のまちづくりが進められておりますが、その整備状況は現在どうか。また、あわせて今後の進め方についてお伺いをいたします。

 そして、来る21世紀の社会においては、バリアフリーにとどまらず、障害者、高齢者、そして子供を含めたすべての人にやさしいデザインでありますユニバーサルデザインが求められ、だれもがその個性や違いを理解し、互いに思いやる社会の構築が重要となってまいります。静岡県などにおいては、このユニバーサルデザインの理念を今後の県政の基本理念とし、全庁挙げた取り組みを始めております。

 このような取り組みは、まちづくりだけにとどまらず、意識啓発や教育、物づくりによる新産業の育成などあらゆる面での取り組みとなってくるため、例えばデザインセンターと連携することや総合窓口を設置することなどが必要となってくると考えられますが、今後どのようにユニバーサルデザインの社会づくりに取り組んでいくのか、知事に所見をお伺いいたします。

富山空港整備計画について

 次に、第3番目の質問は、富山空港整備計画についてであります。

 時代の趨勢とともに、その変化に対応した形で計画を変更し、過大投資を避けるということは大変重要なことであります。しかし、その変更に際しては、将来の富山県における高速交通体系の将来像を明確に描き、その中での空港の役割をしっかりと議論をしなくてはなりません。

 昨今、北陸新幹線のフル規格整備に向けて大きく前進をしていることは、まことに喜ばしいことであります。このたびの空港整備計画の変更はこのような情勢を受けてのものでありますが、しかし、新幹線と空の便の競合はかねてから予想をされていたものであります。

 そこでお伺いをいたしますが、北陸新幹線の開業は早くても十数年先のことであります。この変化の激しい時代におきまして、十数年の間には航空需要は大きく動き、近県との航空競争が激化することが予想されますし、産業振興や地域振興における空港の役割というものも変化していくものと考えられます。このような課題に対し、十数年という期間におけるさまざまな対応が万一おくれた場合、これは大変大きなおくれになると懸念されるわけでありますが、この期間、これらの課題にどのように対応していくのか問うものであります。

 また、空港は、定期便の離発着施設としてだけではなく、言うまでもなく、産業振興、地域振興の拠点施設としての役割も大きいものであります。能越自動車道、東海北陸自動車道の整備促進などに伴い、新たな人と物のネットワークが形成され、企業誘致や新産業の振興も期待されるわけであります。物流の増大等も予想され、国内はもとより、アジアやロシアへの展開などを考えるとき、航空貨物施設の拡充などは必須条件であると思いますが、この拡充などを含め、産業振興、地域振興の拠点としてどのようなビジョンで整備していくのか、お伺いをいたします。

 また、IT革命の進行とともに産業構造が変化して国際化が進展するに伴い、今後国際ハブ空港への利用が増大し、国際ハブ空港との運航の連携などが必要となってくると思われます。富山空港は日本の中央に位置し、複数のハブ空港を利用できる地理的条件に恵まれており、県内のみならず、北陸、中部他県からの利用増も期待できるわけであります。また、環日本海交流の拠点空港として、ロシアや中国への路線拡大も予想されます。

 このように富山空港の国際化、多様化が進展し、国内外の路線や便数が増大した場合、現在の河川敷内での暫定夜間駐機では対応し切れなくなってくると思われますし、洪水対策上も懸念を抱かざるを得ないのであります。これらの問題点に対応できるエプロンの拡張などを見越した整備が必要となってくると思われますがどうか、お伺いをいたします。

 また、空港整備計画は、長年にわたって地元住民との相互理解の中で進められてきたものでありますので、地元住民にとってこのたびの変更は大変大きなものであります。今後の計画変更に当たっては地元住民の十分な理解と協力が不可欠であり、そのためには誠意を持った対応に努めることが何よりも重要となってまいりますが、今後の地元対応方針及びスケジュールについてどのように考えているのか、問うものであります。

市町村合併について

 第4番目の質問は、市町村合併についてであります。

 このたび、県内市町村の助役で構成される広域行政等研究会が県民4,000人を対象にアンケート調査を実施しましたが、「市町村合併がすぐにでも必要だと思う」が8.5%、「いずれは必要になると思う」が50.1%で、合わせて6割近くが合併は必要と考えているという結果が出ました。

 地方分権が進展していく中で、行政の効率化と今日的課題に対応するためには、行政の広域化を推し進めなければならないことはもちろんでありますが、市町村合併についても積極的に議論しなければならない時期に差しかかっていると思われます。そして、そこで何より重要なのは、住民に一番身近な市町村のあり方をどのようにしていくのかを、住民自身がさまざまな場で十分に話し合うということであります。そして県は、住民自身の議論を促すための体制整備を十分に整えるべきであると考えます。

 自治省の4月現在の資料でありますが、全国都道府県において、既に6都道府県が各部横断的な組織を立ち上げ、20都道府県がアドバイザー、窓口制度をつくっておりますが、県内においても住民の議論を促すために、住民や市町村の相談を受けたり指導助言をする各部横断的な組織を立ち上げるべきであると思いますがどうか、お伺いをいたします。

 また、都道府県が主体的にシンポジウムや研修会等を開催した例は38都道府県に上っております。行政のみがメンバーの検討組織ではなく、民間や有識者が地域に即した議論を展開する会議などの設置を促進すべきであると思いますがどうか、その所見をお伺いをいたします。

地理情報システムの構築についてて

 それでは最後の質問は、地理情報システム、いわゆるGISの構築についてであります。

 GISは、例えば道路や下水道、農業用水、またひとり暮らしの高齢者の分布など、さまざまな部署で個別に管理されている地図情報や個別情報をコンピューターによるデジタル地図で一元管理するシステムであります。国においても昨年度からの3年間をその普及期と位置づけ、各自治体に導入を促しております。

 このGISの必要性については、これまで県議会においても指摘をされてきたわけでありますが、このたび本県においては、遺跡の分布状況や自然保護、そして環境の3分野での構築に着手をされ、さらにインターネットで公開を予定しているということで、大きくその取り組みが前進し、大変評価できるわけであります。しかしながら、現在のところ、このシステムに盛り込まれる情報は3分野のみの予定と聞いております。

 GISの効果を最大限発揮するためには、この3分野に加え、土木分野や農林水産分野、福祉分野などの各部署において所管されているさまざまな地図情報、個別情報を一括してインプットするべきであります。そうすることによりまして、行政の効率化、合理化が進むのはもちろんのことでありますが、その最大の効果は、近年、都市型水害などを初め、幾つかの部署に横断的にまたがるような課題が多くなっているという状況に対し大変有効に機能し、縦割りではない総合的な行政の推進につながっていくということであります。
 このような幅広い分野でのGISの取り組みがこの機会にぜひ必要であると考えますがどうか、所見をお伺いいたしまして、私の質問を終わります。

 御清聴ありがとうございました。

ページ先頭に戻る

活動レポートカレンダー

モバイルサイト

QRコード
後援会入会のご案内
マイバッグ運動・植林運動ご案内
kotaronogamiをフォローしてください
野上浩太郎公式サイト
リンクバナー

ダウンロード

事務所のご案内

富山事務所